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小泉進次郎氏は「サラリーマンの敵」…総裁選出馬「解雇・労働時間の規制緩和」ブチ上げで「企業の味方」ハッキリ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月7日 11時28分

小泉進次郎氏は「サラリーマンの敵」…総裁選出馬「解雇・労働時間の規制緩和」ブチ上げで「企業の味方」ハッキリ

にじむ世襲感(C)日刊ゲンダイ

 やはり、おまえもか──。小泉進次郎元環境相(43)が6日、自民党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬を正式表明。首相就任1年以内に実現したい政策の柱に「解雇規制の緩和」「労働時間規制の緩和」などを掲げた。この2つは、3度目の挑戦となる河野太郎デジタル相の公約と同じ。「労働市場の流動性を高めるため」との名目だが、いかにもロクに働いたことがない世襲議員らしい。労働者目線を欠いている。

■解雇しやすくすれば失業者が増えるだけ

「働く人が業績が悪くなった企業や居心地の悪い職場に縛り付けられる今の制度から、新しい成長分野やより自分に合った職場で活躍することを応援する制度に変えます」

 会場いっぱいに詰めかけた約150人の報道陣を前に、目玉とする労働市場改革について、そうブチ上げた進次郎氏。大企業で働く人のリスキリング(学び直し)や再就職支援を掲げ、「日本経済のダイナミズムを取り戻すために不可欠な労働市場改革の本丸である解雇規制の見直しに挑みたい」と意欲をみなぎらせた。

 横文字を交えて壮大に語ったところで、要するに企業が労働者を解雇しやすくするということ。一応、企業が学び直しと再就職支援を義務付けることを前提条件に「こうした改革を進めれば、大企業をめぐる人材が動き出す」と胸を張ったが、そううまくいくのかどうか。日本労働弁護団常任幹事の嶋﨑量弁護士がこう言う。

「実際の課題は流動性に欠けるというよりも、そもそも人手が足りないこと。労働者はいつでも職場を離れられるはずが、退職代行サービスが物語るように、実態は辞めたくても辞められない、いわば退職への妨害が生じている。企業側の強引な引き留めによるものもあれば、転職したい職場の労働条件が十分に可視化されていないがゆえに『動きたくても動けない』ケースもある。労働者の辞める自由が確保される状況をつくり、使用者がより良い労働条件を出して競い合うのが筋でしょう。そうでなくても、すでに不当解雇が蔓延している現状なのに、解雇しやすくすれば失業者が増えるだけではないか」

 解雇規制を緩和せずとも、企業はその気になれば配転や転勤を命じることによって「事実上のクビ」を宣告することも可能だ。なお企業側に立つとは、サラリーマンの敵である。

■残業手当に頼らざるを得ないいびつな労働環境

 口先では「労働者の働き過ぎを防ぐ、健康を守ることは当然のこと」と言いながら、「残業時間規制を柔軟にすることを検討します」と言ってはばからない。「一人一人の多様な人生、多様な選択肢を支える仕組みを構築したい」との訴えは聞こえはいいが、残業手当に頼らざるを得ないいびつな労働環境は放置か。

「端的に言えば、最低賃金を引き上げればいい話です。むしろ長時間労働や配転、ハラスメントなどへの規制の緩さが問題であって、何でも規制緩和すれば経済成長に資すると考えること自体、幻想です」(嶋﨑量弁護士)

 さすが「銀のさじ」をくわえて生まれてきた男は違う。わざわざ議員会館至近のこじゃれた民間オフィススペースに選対事務局を設置。ちなみに、利用料金は1日(午前10時~午後10時)あたり35万円だ。その一角で開いた会見はPR会社が仕切っていたという。カネのにおいがプンプンする割に、記者の人数を制限して質問を積み残したまま1時間きっかりで晴れの舞台は終了。ちっとも「セクシー」じゃなかった。代名詞はどうしたんだ?

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