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「アガリスク」はβ-グルカンが豊富朝食べると腸内環境を改善【時間栄養学的「気になる食品」】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月9日 9時26分

「アガリスク」はβ-グルカンが豊富朝食べると腸内環境を改善【時間栄養学的「気になる食品」】

アガリクス茸

【時間栄養学的「気になる食品」】アガリクス

 アガリクスは、ブラジルの高地で発見されたキノコ。古くから地元の先住民が「神のキノコ」として健康維持に使っていたそうです。1960年代に日本の研究者が注目し、アガリクスの免疫力向上や抗がん作用を発見したことで、その価値が広まったとされています。

 アガリクスはじつは略称で、正式な名前は「アガリクス・ブラゼイ・ムリル」。「Agaricus」はラテン語でキノコ、「blazei」は記載者のウィリアム・ムリルにちなんでいます。 1970年代から日本での栽培が進み、健康食品としてたくさんの人に利用されるようになりました。現在では、アガリクスはサプリメントや粉末の形で世界中で販売されており、健康効果が期待されるキノコとして広く親しまれています。目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 そんなアガリクスの最大の特徴は豊富に含まれるβ-グルカンです。水溶性食物繊維のひとつであるβ-グルカンは、朝食と一緒に摂ることによって腸内環境が改善するというデータがあります。また、空腹時血糖値や総コレステロール値が低下したという研究結果も! 2型糖尿病や高コレステロール血症の予防に役立つつ可能性がありますね。別のヒト試験においては、アガリクス抽出物が免疫機能を改善し、感染症のリスクを低減する効果も確認されています。

 また、アガリクスにはエルゴステロールという成分が含まれていて、この成分は紫外線を浴びることでビタミンDに変換されます。ビタミンDは骨の健康維持に必要な栄養素で、骨粗しょう症の予防に役立ちます。特に高齢者や日光に十分に当たらない人にとっては大切なビタミンです。実際、ビタミンD不足の被験者にアガリクスを摂取させることで血中のビタミンDレベルが有意に改善し、骨の健康に役立つことが確認されています。

 さらに、アガリクスに豊富に含まれる抗酸化作用のあるポリフェノールが作用して酸化ストレスマーカーの低下が確認されており、動脈硬化の進行抑制や心血管疾患のリスク低減に繋がる可能性も報告されています。

 このようにさまざまな健康効果のあるアガリクスは、生で売っている場合もまれにありますが、ほぼサプリメントなど健康食品の形で販売していることが多いようです。摂取する際は必ず用法・用量を厳守することが大切です。

(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)

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