大谷「50-50」狂騒に覆われた得点圏打率0割台…米メディアからはプレーオフを不安視する声も
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月10日 8時32分
大谷翔平(C)ロイター/USA TODAY Sports
日本のメディアは、ドジャースの大谷翔平(30)による「50-50」(50本塁打、50盗塁)に関する話題で持ち切りだ。
すでにメジャー史上初の「45-45」を達成。このままのペースで行けば、今月下旬に「50-50」に到達する。メジャーで誰も成し遂げていない偉業に期待は高まるばかりだ。
そんな「50-50」の狂騒のウラで、最近の大谷のパフォーマンスは、明らかに「らしくない」状態が続いている。
8月は、中旬ごろまで打率1割台に低迷。下旬に安打、本塁打と盗塁を量産し、両リーグ最多の12本塁打、15盗塁をマークしたとはいえ、打率.230、得点圏打率.095、出塁率.290などは月別で最低の数字にとどまった。
9月はさらに深刻で、日本時間8日現在、打率.207、2本塁打、4打点、3盗塁、出塁率.273、OPS.755。得点圏打率に至っては.000と、好機で全く打っていないのだ。
シーズンのトータルでは本塁打、得点、OPSなどでリーグトップに立っているものの、8日のガーディアンズ戦は4打数無安打ながらチームは7-2で快勝したように、打つのは勝敗とは関係ない場面なのも珍しくない。主力のベッツ(得点圏打率.377)や、右手中指を骨折しながら出場を続けるフリーマン(同.297)らが、大谷の「チャンスでの弱さ」をカバーし、偉業達成をアシストしているのが現状だ。現地特派員が言う。
開幕ローテーション投手壊滅
「ロバーツ監督は8月、大谷の得点圏での打撃に対し、『スイングが大きく見える。力んでいるのではないか。1点が欲しい場面で必要なのは外野フライで、本塁打ではない』と話していた。2ストライクに追い込まれてからバットを少し短く持って適時打を放ったこともありますが、記録達成を意識してスイングが大きくなったり、かねて得点圏で打てていないことで、気負いもあるはずです。まして大谷は、エンゼルス時代には一度も経験することができなかった『ヒリヒリする9月』を迎えている。8日のガーディアンズ戦は本塁打性の当たりを2度放ちましたが、右翼ポールすれすれの特大ファウルと、フェンス手前で失速した左飛。これまで経験したことがないヒリヒリした状況に気がはやり、打撃に力みやズレが生じている可能性はある。周囲が『50-50』達成を期待していることも、気負いの要因になるでしょう」
そんな中、ドジャースは8日現在、142試合で85勝57敗でナ・リーグ西地区首位。2位パドレスに5ゲーム差をつけ、12年連続のプレーオフ進出はもちろん、3年連続の地区優勝を射程圏に入れている。
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