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藤田寛之さんと宮本勝昌さんが激突した昨年の日本シニアOP 同門の先輩後輩で日頃は仲良しでも…【プロキャディー25年 梅ちゃんのツアー漫遊記】#2

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月13日 9時26分

藤田寛之さんと宮本勝昌さんが激突した昨年の日本シニアOP 同門の先輩後輩で日頃は仲良しでも…【プロキャディー25年 梅ちゃんのツアー漫遊記】#2

昨年の借りを返す戦いが始まります(宮本勝昌)/(C)共同通信社

【プロキャディー25年 梅ちゃんのツアー漫遊記】#2

 昨季シニアツアー賞金王の宮本勝昌さん(52)のバッグを初めて担いだのは2000年ぐらいから。当時は藤田寛之さん(55)の専属でしたが、試合がないとき、「俺のキャディーやる?」と声をかけてくれたのが始まりです。2人は芹沢(信雄)さんに指導を受ける同門プロ。千葉オープン(OP)などでキャディーをやったとき「梅のおかげでいい成績だったよ。やりやすかった」と言ってもらえてうれしかったことを覚えています。

 宮本さんはいつも朗らかで温厚です。藤田さんも性格は穏やかですが、ボヤキ癖があるんです(笑)。当時は藤田さんの運転手も兼ねており、愛車に「ナビ」がついていませんでした。試合会場へ向かう道を間違えると「梅、いつ着くんだよ」とこぼすんです。そこで宿舎で夕食をとった後、道を下見するため「30分かかるけど、ゴルフ場まで行ってみるか」と、ひとりで真っ暗な道を往復したことは一度や二度ではありません。周囲は真っ暗闇ですから翌朝は道をよく覚えておらず、「あれ? ここ右折だったかな」と、そんなことがよくありました。

 同門2人が直接対決したのが昨年の日本シニアOP。宮本さんは首位で最終日を迎え、1打差の藤田さんと2サムの最終組。宮本さんのキャディーで藤田さんを倒すことは恩返しになる。そう思って臨みました。1番バーディーで幸先いいスタートを切るも、前半の3ボギーで波に乗れず、結局、藤田さんが優勝。宮本さんは3打差6位に終わりました。

 宮本さんは22年9月にシニアデビューし、昨年6月のスターツシニアまでの8試合はすべてでトップ10入り。次戦のファンケルクラシック優勝後、4位、2位と好調を維持し、優勝候補の筆頭でシニアOPの会場(石川県能登)に入りました。

 大会直前、宮本さんと食事をしたとき、いつになく言葉が少ない。シニアOPのタイトルに懸ける思いが強かったのでしょう。トレードマークの笑顔も消えていました。僕が15年間コンビを組んだ藤田さんは何を考えているのかわかりません(笑)。こう言ってはおこがましいですが、宮本さんの胸の内はちょっとだけわかる気がしたのです。

 シニアOPの次に宮本さんにキャディーを頼まれたのは1カ月半後のマイナビABCチャンピオンシップ。練習日にシニアOPの話題になりました。

「あの試合は勝ちたかったですね」

 そう言うと、宮本さんはやっぱり心の底から優勝したかったそうです。

 宮本さんと藤田さんは同門ですから日頃は仲がいいですが、それゆえ互いに負けたくない気持ちが強かったはずです。今季もシニアで2連勝している宮本さんは調子も悪くない。今年の日本シニアOPは12日開幕です。再びタッグを組んでリベンジに臨みます。

(梅原敦/プロキャディー)

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