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仕事や勉強の効率を高めたければ…「52:17の法則」がおすすめ【科学が証明!ストレス解消法】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月13日 9時26分

仕事や勉強の効率を高めたければ…「52:17の法則」がおすすめ【科学が証明!ストレス解消法】

休憩を挟みながら取り組んだ方が効果的

【科学が証明!ストレス解消法】#182

 何か物事に取り組むとき、長時間集中して取り組むよりも、休憩を挟みながら分散して取り組んだ方が効果的であることが分かっています。

 たとえば、大阪大学の渡邉と東京大学の池谷の研究(2017年)では、休憩を挟んだ15分×3(計45分)の学習グループは、連続して60分の学習を続けたグループよりも長期的に高い学習効果を発揮したという結果を報告しています。この研究は脳波を測定して行われたのですが、休憩を挟むことで集中力を示すガンマ波が回復することが示されたといいます。

 そもそも人間の集中力はどれくらい持続するものなのでしょうか?

 フロリダ州立大学のエリクソンらの研究(1993年)では、トップパフォーマーの場合、約50分間の高い集中が可能であるとしています。対して、一般人は25分ほどしか集中力が持続しないといわれています。

 1980年代に、イタリアの起業家フランチェスコ・シリロ氏によって考案された「ポモドーロテクニック」は、25分間の集中作業と5分間の短い休憩を1セットとして繰り返す時間管理法です。これを4セット(約2時間)ごとに行い、合間に計15~30分の休憩を取ることで、2時間という比較的長い時間でも継続して集中力を保つことができるようになるとうたっています。

 また、「52:17の法則」と呼ばれる仕事や学習の効率を高める時間管理法もあります。先の「ポモドーロテクニック」は25分という短いスパンですから、人によってはあっという間に時間がたってしまい、かえってやりづらさを感じるケースも少なくないと思います。特に現代社会はすきま時間を奪い合うように情報がひしめいていますから、もう少し長い時間を使って効率よく仕事や学習をしたいという方は「52:17の法則」がオススメです。

 その名の通り、52分間集中して作業を続け、その後17分間休憩するというサイクルを繰り返すのですが、52分間という絶妙な時間は人間の集中力と生産性を最大化するために科学的に導き出された時間だとされています。

 トップパフォーマーが50分間ほど高い集中力を持続させることができることに鑑みれば、その仕事をずっと続けている人──たとえば、ライターとして生計を立てている実力のある人や大工として立派に稼げている人らは50分を目安に目の前の作業に没頭し、その後17分間休憩することで生産性を最大化できるということになります。

 学校の授業の1コマが45~50分であることを考えると理にかなった時間でしょう。逆に言えば、大学の授業時間は1コマ90分が珍しくないため再考の余地があるとも言えます。

 短時間で終わらせられそうな作業は「25分間の集中作業×5分間の短い休憩」を。長時間かかりそうな作業は「52分間の集中作業×17分間の短い休憩」を。それぞれケースに合わせて使いこなすことで集中力を持続させる上手な時間管理ができるはずです。

(堀田秀吾/明治大学教授、言語学者)

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