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《和田毅 #2》メディア非公開、超過酷自主トレの裏側「だからオフの方がきついって言ったじゃないですか」【ホークス一筋37年 元名物広報が見た「鷹の真実」】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月14日 9時26分

《和田毅 #2》メディア非公開、超過酷自主トレの裏側「だからオフの方がきついって言ったじゃないですか」【ホークス一筋37年 元名物広報が見た「鷹の真実」】

公開自主トレでの坂道ダッシュ(和田毅=右)/(C)共同通信社

【ホークス一筋37年 元名物広報が見た「鷹の真実」】#6

 和田毅(2)

  ◇  ◇  ◇

 プロ野球選手がオフシーズンの練習をメディアに披露する「公開自主トレ」という文化が、球界にはあります。

 過酷な自主トレで知られる和田毅(43)も例外ではありませんが、実はあれ、メディア向けのメニューなんです。僕の記憶では後輩選手たちと坂道ダッシュなどをしている姿をカメラマンに撮らせていました。

 でも、メディアが見ていない時は、もっと地道で、さらにきつい練習をしています。自主トレ公開日というのは、主にメディア対応がメイン。カメラマンも来るので、少しでも絵になる練習を、ということで坂道ダッシュになったのではないか。普段はただひたすら走るだけ、それを何本も何本もと、まったく絵になりませんからね(笑)。

 そんな練習を朝から夕方までみっちりやる。福岡にいる時でもそのルーティンは変わらず、僕も「取材はできれば夕方以降にしてくれませんか」と言われたことがある。詳しくはわかりませんが、住んでいるマンションの踊り場のような部分を借りて、朝からひたすら練習しているとか。「だから僕はオフの方がきついって言ったじゃないですか」と言われ、「じゃあこのインタビュー取材は19時からにしようか」となったこともある。

 和田のトレーニングで言えば、食事の量も有名です。とんでもない量の食事を、時間をかけてゆっくりと詰め込む。プロ野球は高校や大学と異なり、約半年間試合が続く長丁場。だからこそ、スタミナをつけるために、走って食う。

 これは現役時代の工藤公康さんも同じ考え方でした。

「投手は多少、体が丸くても、動ける範囲なら全然OK。それくらい体を大きくしないと、1年間スタミナがもたないから」

 と話していたのを覚えています。

 結局、この世界は食べるのも能力のひとつなんです。でも、今の若い選手はそもそも量を食べられないので、プロテインで補う。昔と比べてプロテインの効果なども向上していると思うので、それ自体は否定しません。でも、究極はしっかり食事を噛んでのみ込んで、胃袋を大きくする。プロテインはそこからさらに上乗せの部分であり、体調などが悪く、どうしても食べられないという時に頼るもの。それが和田の考えでもあります。

 次回は今宮健太という、外見からは想像つかない骨太な男の話です。

(田尻一郎/元ソフトバンクホークス広報)

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