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子供のコロナ後遺症は年齢によって症状が異なる…米国医師会誌に研究論文が

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月15日 9時26分

子供のコロナ後遺症は年齢によって症状が異なる…米国医師会誌に研究論文が

後遺症は罹患年齢によって症状が異なる(C)日刊ゲンダイ

【役に立つオモシロ医学論文】

 新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(コロナ後遺症)を経験した人は世界で6500万人を超えると推計されています。コロナ後遺症がもたらす健康への影響は今後も数十年にわたって続くと考える専門家もいるようです。

 関節や筋肉の痛み、頭痛、倦怠感、息切れ、長引く咳など、人によってさまざまな症状が生じるコロナ後遺症は、主に成人を対象とした研究によって、その実態が評価されてきました。そのため、子供では後遺症を発症しにくいといった誤解も生じています。そのような中、子供に対するコロナ後遺症の実態を調査した研究論文が米国医師会誌の電子版に2024年8月21日付で掲載されました。

 米国で行われたこの研究では、6~17歳の898人(うち、新型コロナウイルス感染症を経験した子供は751人)が対象になりました。研究参加者は6~11歳の学童期と12~17歳の青年期に分類され、年齢層別にコロナ後遺症の症状が解析されています。なお、コロナ後遺症の症状は、全身、目・耳・鼻・喉、心臓・肺、胃腸、皮膚、筋肉、神経、心理状態、月経の9領域に該当する全89症状が評価されました。

 その結果、新型コロナウイルスに感染した子供では、感染していない子供と比べて、学童期、青年期ともに、頭痛、記憶力や集中力の低下、倦怠感、胃痛、筋肉痛、関節痛など、14の症状で統計学的にも有意な増加を認めました。また、学童期では記憶力や集中力の低下、胃痛、吐き気の症状が多い一方、青年期では味覚の障害、倦怠感、疲労感が多いことも分かりました。論文著者らは「子供におけるコロナ後遺症は、年齢によって症状が異なり、複数の身体部位で多様な症状が発生し得る」と考察しています。

(青島周一/勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰)

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