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まぜるな危険…塩素系洗剤と酸性の食品で発生する事故に注意【クスリ社会を正しく暮らす】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月18日 9時26分

まぜるな危険…塩素系洗剤と酸性の食品で発生する事故に注意【クスリ社会を正しく暮らす】

写真はイメージ

【クスリ社会を正しく暮らす】

 今月2日、広島市内のクリニックで塩素ガスが発生し、28人が入院する事故が起こりました。大きなニュースとして取り扱われていたので、覚えている方も多いのではないでしょうか。

 今回の事故は塩素系の次亜塩素酸ナトリウムと酸性の酢酸が混ざったことにより、塩素ガスが発生したとみられています。

 じつはこの組み合わせによる事故は、家庭でもあり得ることなので改めて注意が必要です。

 塩素系の洗剤と酸性の洗剤には、双方に「まぜるな危険」と書かれています。混ざってしまうと人体に有害な塩素ガスが発生してしまうのです。たとえば、塩素系の洗剤としてはハイターなどの漂白剤やカビ取り剤、酸性の洗剤としては、トイレ用洗剤のほかにキッチンで使用される弱酸性の食器用洗剤なども含まれます。

 これだけではなく、塩素系の洗剤は酸性の食品との組み合わせにも要注意です。たとえば、レモンなどの柑橘類にはクエン酸が含まれていますし、お酢も該当します。台所の三角コーナーや排水口のゴミ受けにレモンの皮を残したままハイターを使用するケースは、日常的に起こり得る危険な事例です。

 最近、トイレ用の塩素系洗剤はスプレーのものがほとんどなくなり、泡タイプのものが主流となっています。これは霧状の塩素系洗剤を吸い込むことにより、塩素ガスを吸い込んだ時と同じように肺炎や肺水腫などの有害作用が引き起こされる危険性があるからです。新型コロナ感染症の流行時に話題となった次亜塩素酸ナトリウムを消毒液として使う場合も、霧吹きに移し替えて使用することはしないよう薬剤師も呼びかけていました。

 塩素系の洗剤を使用するときは、単独で使用する場合でも換気扇を回す、窓を開けるなど、換気の良い状態にしておくことが大切です。

(荒川隆之/薬剤師)

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