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9.20同時発売「iPhone16」vs HUAWEI「三つ折りスマホ」の勝者は? カギを握るのは台湾企業(中西文行)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月20日 9時26分

9.20同時発売「iPhone16」vs HUAWEI「三つ折りスマホ」の勝者は? カギを握るのは台湾企業(中西文行)

「iPhone16」を持つアップルのクックCEO(C)ロイター

【経済ニュースの核心】

 米アップルは9月9日に「iPhone16」を発表。独自の生成AI「Apple Intelligence」を搭載し、文章要約や画像編集といった機能をはじめ、ChatGPTやSiriとの連携により高度な検索やアプリ操作が可能とされる。

 ただ、米国でのApple Intelligenceの提供開始は24年10月とされ購入直後は使用できず、日本語版の提供は25年以降、中国語版も25年以降になるようだ。

 他方、中国の華為技術(ファーウェイ)は9月10日に三つ折りの折り畳み型スマートフォン「Mate XT」を発表。画面サイズは10.2インチと大きく、アコーディオンカーテンのように3つに折り畳める。

 折り畳み式スマホとしては世界で最も薄く、ポケットに収まり、なんとキーボードも接続できるので、もはやノートパソコンだ。同社ウェブサイトによると予約注文は既に360万台を超えている。

 アップルは人件費の安さなどから「世界の工場」中国にサプライチェーンを集中させてきた。フォックスコン(鴻海精密工業)、ペガトロン、ウィストロンなどの台湾系EMS(電子機器受託製造サービス)は、アップル製品の組み立てを担い中国各地に広大な製造拠点を展開。フォックスコンの鄭州工場はiPhone生産の約8割を占める重要拠点である。中国と台湾は政治的に対立も、経済面では親密なのだ。

 ただ、米中関係悪化により、フォックスコンをはじめ台湾企業はベトナムの生産拠点を拡大、新設を次々と打ち出している。

■米国はわずか26社

 アップルが24年4月に公開した23年度サプライヤーリストによると生産拠点を中国にもつ同社サプライヤー数は156社と圧倒的で、2位台湾49社、3位日本42社、4位ベトナム35社と続き、米国はわずか26社である。米政権はこのような現実を理解しているだろうか。

 このリストには、新たにベトナム12社が掲載されたが、本社所在地の内訳は中国6社、台湾4社、米国とシンガポールがそれぞれ1社、そして12社全てが中国に生産拠点を有している。

 米国は、中国からの多くの輸入製品に高率な追加関税を課しているが、中国で生産された台湾、ベトナムなどのスマホなど電子機器にも高率関税を課していけるのだろうか。停滞気味の中国経済に影響を及ぼすこの問題が、米大統領選挙の争点にないのは不思議だ。

 iPhone16、Mate XTともに、20日から発売される。勝者はどちらか。複雑化するサプライチェーン、日本のアップルサプライヤーの電子部品株の動きに注目したい。

(中西文行/「ロータス投資研究所」代表)

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