逃げる阿部巨人とダブるソフトB「M1からV逸の悲劇」…混セ最終盤でまだひと波乱の予感
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月21日 9時26分
2ランを放ちナインとタッチを交わす巨人・岡本(C)共同通信社
巨人が優勝マジックを6とした。
20日の広島戦で岡本和が2試合連発となる26号2ランなどで8得点。投げては先発の井上が5回6安打1失点で8勝目を挙げた。巨人は引き分けを挟んで4連勝。2位阪神が敗れたため、マジックは一気に2つ減った。それでも阿部慎之助監督(45)は表情を緩めない。
マジック9が点灯した18日は試合後の会見を拒否。この時、選手を集めた緊急ミーティングで「マジックがついても浮かれないように」と訓示をしていた。8に減らした19日は「マジック8だ、なんだと言っていたけど、だから? って話」とマスコミの質問をさえぎった。「2年前にソフトバンクがM1からV逸したことがあるから慎重になっているのではないか」と球界関係者がこう続ける。
「この年のソフトバンクは11連戦中の9月15日にマジック11が点灯。9まで減らしたが、敵地で2位オリックスに3連敗。とどめを刺せなかったどころか、ゲーム差なしに迫られた。それでもM1まできたが、引き分けでも優勝が決まる状況から2連敗。オリックスのタナボタ連覇が決まった。この試合で逆転本塁打を浴びて号泣した泉はトレードで巨人へ移籍。今ではセットアッパーを務めている。ソフトバンクの藤本監督は就任1年目のシーズンでした」
巨人は22、23日に甲子園で2位阪神との直接対決2試合を残す。この日でゲーム差は3となったが、敵地で連敗するとゲーム差は1になる。22年のソフトバンクと今年の巨人の状況が酷似しているのは確かだ。
3ゲーム差となったが、阪神・岡田監督は「最後は投手。うちは中5もやっていない」と中4日で先発陣をフル回転させている阿部巨人を挑発し、自信を見せている。
ちなみに、10年に西武がM4からV逸した際も、残り6試合で3.5ゲーム差をつけていた2位福岡ソフトバンクとの敵地での直接対決で3連敗し、最終的に逆転されている。
最後の直接対決は、本拠地で戦える2位有利――かは別として、混セは最終盤にまだひと波乱ありそうである。
◇ ◇ ◇
阿部巨人の躍動を面白く思わないのが、まさかの原前監督ではないか。いったいなぜか。原前監督の成果と境遇を見れば、それも「納得の理由」が見えてくる。
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