大の里は「ダメ大関の仲間入り」するのか 昇進した途端に勢い衰え陥落、土俵は「元大関」だらけ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月24日 11時32分
大の里(C)共同通信社
9月場所で13勝2敗と活躍し、2度目の賜杯を掴んだ関脇・大の里(24)。これで直近3場所34勝となり、大関昇進目安となる「三役で3場所33勝」をクリア。すでに臨時理事会の開催も決定し、史上最速となる初土俵から9場所目での大関昇進は確実だ。
大の里自身は昨23日の一夜明け会見で、「まだ考える余裕もない。(大関昇進の口上は)白紙」と照れ笑い。出世に髪の伸びが追いつかない、前代未聞の「ちょんまげ大関」が誕生しそうだ。
しかし懸念もある。近年の大関は昇進した途端に勢いが衰え、優勝争いに絡むどころか番付を温めるだけのケースも少なくない。今場所も琴桜、豊昇龍ともに8勝7敗と、勝ち越すのがやっとだった。
ここ数年、大関で優勝したのは照ノ富士、貴景勝、霧島くらい。照ノ富士は横綱に駆け上がり、貴景勝は慢性的な首のケガがたたり、今場所限りで引退。霧島は今場所は12勝3敗と復活の兆しを見せたものの、すでに大関から陥落済みだ。高安、正代、御嶽海、朝乃山と、土俵は「元大関」だらけである。
角界OBが言う。
「近年は力士の現役寿命が延びたこともあり、大関になった時は『すでに力士として完成されていた』『昇進時には全盛期を過ぎていた』ということも少なくない。横綱の照ノ富士はともかく、大関らしい大関といえば貴景勝くらいでしょう。22歳の若さで昇進し、ケガと戦いながら大関30場所を誇りましたから。大の里はまだまだ発展途上。これまでは192センチ、182キロの恵まれた体格と素質だけで相撲を取っていた。先場所9勝6敗と壁にぶつかり、今場所から師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)に左おっつけを教わったことで相撲の幅が広がり、今場所の優勝につながった。つまり、伸びしろは十分。カラダも強いし、大関になってさらに強くなる可能性は高いですよ」
若手親方も「以前は稽古をサボるようなこともあったそうですが、素質だけでガンガン勝てるのだから、ナメるのも無理はなかった。でも、壁にぶつかってからは意識も変わったともっぱらです」と話す。
来場所から連続Vで一気に横綱昇進となっても不思議ではない。
◇ ◇ ◇
記事本文中にも登場する貴景勝は過去に2場所連続で「優勝に準ずる成績、優勝」を記録しながら横綱になれなかった。いったいなぜか。貴乃花の元弟子だからなのか。日本相撲協会・八角理事長を直撃すると、意外な答えが返ってきた。
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