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Jリーグ新人年俸倍増も...人材流出防止《効果は期待薄》の根本理由とは?

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月25日 9時26分

Jリーグ新人年俸倍増も...人材流出防止《効果は期待薄》の根本理由とは?

U23代表FW福田師王は高卒で独1部ボルシアMG入り(C)Norio ROKUKAWA/office La Strada )

 Jリーグが、高卒、大卒など新人選手の年俸上限額を現行の約2倍「1200万円」に引き上げる方針を固め、2026年から導入するという。

 J新人の年俸を制限する契約制度は、各クラブの経営基盤が揺らぎ始めた98年に導入された。現在は上限460万円からスタート。一定の出場時間を満たすと上限670万円まで段階的に増額される。この「670万円」が「シーズン秋開幕ー春閉幕制」となる26年以降、倍増するというわけだ。

 さらに、新たに下限額が設けられ「J1・480万円、J2・360万円、J3・240万円」となる見込み。サッカー関係者がこう言う。

「Jの新人選手には300万円程度の支度金が支払われており、プロ初年度の試合出場給などを含めると26年以降、総額2000万円くらいの実入りになる選手も出てくると試算されている。現行契約制度になって以来の大幅改定には、Jのイメージアップとともに高卒や大学中退、大卒選手がJリーグを経由しないで欧州各国リーグのクラブと契約する事例が急増しており、海外クラブとの獲得競争力を高めたい思惑もある」

 もっとも、新人の年俸倍増に「どれほどの効果があるのか?」という声はサッカー界に多い。

「たとえばオランダの場合、EU圏外の外国人選手の最低年俸は<20歳以上は5000万円・20歳未満は2500万円>となっている。日本人選手が15人プレーしているベルギーは<EU圏外の外国人の最低年俸1100万円>と倍増になるJリーグと同レベルだが、日本人選手に対する評価が高いベルギーでは、高卒や大学中退、大卒ルーキーでも2000万円超のサラリーが期待できる」 

 年俸の魅力もさることながら、新人選手には欧州各国リーグでプレーする大きなメリットもある。「日本代表の森保監督へのアピールです」と前出関係者。

「森保監督には<同程度の実力の選手が欧州とJにいたら欧州でプレーしている選手を選ぶ>という傾向があり、これも高卒や大卒選手の欧州志向を後押ししている」

 欧州5大リーグに次いでレベルが高いとされるポルトガルの外国人最低年俸は270万円。Jリーグ以下なので金銭的なウマ味はない。が、下位クラブの所属でも国内ビッグ3と呼ばれるスポルティング、ポルト、ベンフィカとの試合で活躍すれば、欧州強豪クラブのスカウトの目に留まる可能性も出てくる。

 欧州の方が、カネを稼げて日本代表入りする早道である以上、有望新人の流出に歯止めがかかりそうにない。

  ◇  ◇  ◇

 記事本文中にも登場する森保監督率いる代表チーム。その命運を左右する「5人の重要人物」とはいったい誰か。「頭痛の種」とは。いま、チームで何が起きているのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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