新型コロナワクチンの定期接種がスタート…自己負担の費用はどうなる?【クスリ社会を正しく暮らす】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月25日 9時26分
定期接種が始まるが…
【クスリ社会を正しく暮らす】
10月1日から自治体による新型コロナワクチンの定期接種が始まります。定期接種の対象者は、65歳以上の高齢者や重い基礎疾患を持つ60~64歳の人になります。接種費用の一部は国が市町村に助成し、自己負担額は最大7000円となりますが、3000円台としている市町村が多いようです。
ちなみに筆者が居住している広島市は3200円となる見込みです。この自己負担額は市町村により異なりますので、居住の市町村にお問い合わせいただきたいと思います。
一方、対象外の人は任意接種となり、原則全額自己負担となります。費用は医療機関がそれぞれ決めることになるため、病院やクリニックによって異なります。筆者が複数の医療機関に聞き取りを行ったところ、1万5000円前後とされる施設が多いようです。
他疾病ワクチンとの接種間隔については、インフルエンザの予防接種は同時接種可能で、その他の予防接種との間隔は「13日以上あけること」とされていました。しかし、厚労省は「新型コロナワクチン接種体制確保事業に係る自治体向け説明会」において、4月以降は定期接種実施要領の規定通り、「注射生ワクチン以外のワクチンにおいては接種間隔を定めず、医師がとくに必要と認めた場合は同時接種を行うことが可能」としています。
この方針は、諸外国における新型コロナワクチンと他疾病ワクチンとの同時接種を可能とする状況も参考にされています。
このほか、季節性インフルエンザと新型コロナウイルスの両方を予防する混合ワクチンの開発も進んでいて、各社とも臨床試験を行っています。混合ワクチンは、冬季に流行しやすい2種類の感染症の予防が1度の接種で済むため、接種希望者や医療従事者の負担軽減にもつながると考えられます。
(荒川隆之/薬剤師)
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