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《東浜巨の巻》「鷹の祭典」の試合中、「このユニホーム洗えますかね?」と言われたワケ【ホークス一筋37年 元名物広報が見た「鷹の真実」】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月27日 17時0分

《東浜巨の巻》「鷹の祭典」の試合中、「このユニホーム洗えますかね?」と言われたワケ【ホークス一筋37年 元名物広報が見た「鷹の真実」】

東浜巨(C)日刊ゲンダイ

東浜巨

【ホークス一筋37年 元名物広報が見た「鷹の真実」】#11

 東浜巨

  ◇  ◇  ◇

 僕が二軍広報時代、いいかげんなキャッチボールをする二軍や三軍選手によく言っていたことがあります。

「おまえら、ただ投げてるだけやん。プロのキャッチボールやないぞ。ほら、あそこで投げてるヤツ見てみい。巨や、東浜巨(34)。相手が構えたところにしかボールが行かないやろ? おまえらときたら、あー、すいませーん、暴投しちゃいましたー、ってそんなんキャッチボールやないぞ」

 そんな説教の引き合いに出すくらい、東浜は細かい制球を意識しながら、奇麗に投げていました。

 沖縄尚学高時代から注目され、亜細亜大を経て2012年ドラフト1位で入団。17年には最多勝(16勝)のタイトルも取っています。

 練習が厳しいことで知られる亜細亜大では1年から活躍。しかも、普通は野手が務めることが多いキャプテンを投手ながら任されたように、性格もしっかりしている。

 難点は完璧を追求しすぎてしまうことでしょう。初球はここに投げ、次は変化球をこういう軌道でここに……と考えるのはいいのですが、人間なのでどうしても制球ミスはあるし、甘く入ることもある。それが球数の多さにつながってしまう。「甘くならないように」と意識しすぎて、ボールをひっかけることもあった。だから抑えるにしても球数を要してしまう。

 そうした性格もあって、即戦力と期待されながら一軍に定着したのは入団4年目の16年から。これは15年に就任した工藤監督の影響が大きいでしょう。投手陣の強化メニューを考案し、トレーニングに励んだ成果です。現在もオフは栄養士をつけて自主トレに励み、筑後の二軍施設に通い、時には泊まって練習に励んでいます。

 そんな東浜ですが、実はもの凄い汗っかきという特徴がある。

 ソフトバンクは「鷹の祭典」というイベントがあり、選手は専用ユニホームを2着もらえます。ところが、東浜は試合前にブルペンで投げると、その時点で汗びっしょり。試合途中で2枚目に着替えると、もうストックがなくなってしまう。「田尻さん、これ洗えますかね?」と、試合中に言われて何度か洗ったことがある。すぐに風呂場に行って洗面台で汗を落として、せっけんで香りづけをして、急いで乾かして……といった感じです(笑)。実は工藤さんも現役時代は汗っかきで、完投した日はアンダーシャツをイニングごとに9枚替えたこともあるとか。

 そんな東浜とバッテリーを組んでいた甲斐拓也の話をしましょう。
(田尻一郎/元ソフトバンクホークス広報)

  ◇  ◇  ◇

 育成から日本を代表する捕手に成り上がった甲斐拓也の素顔とは。田尻氏はどのような目線で見ていたのか。

●関連記事【甲斐拓也の巻】…では、それらについて詳しく報じている。

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