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ブレイキングダウン元代表ダマシの手口…CEOの肩書使ったウソの投資話で120人から80億円詐取

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月27日 11時32分

ブレイキングダウン元代表ダマシの手口…CEOの肩書使ったウソの投資話で120人から80億円詐取

格闘技イベント「ブレイキングダウン」運営会社元代表の板垣雄吾容疑者(C)日刊ゲンダイ

 元代表は「ブレイキングダウンCEO」の肩書を使って出資者を信用させたうえで、「仕入れたスマホはフェラーリへ売却する」とウソの投資話を持ちかけ、2020~22年にかけて少なくとも120人から約80億円をだまし取っていた。

「中古スマホの輸出事業に投資すれば利益が得られる」と投資家をそそのかし、現金を詐取したとして格闘技イベント「ブレイキングダウン」運営会社の元代表で、「レディオブック」役員の板垣雄吾容疑者(44)ら3人が詐欺の疑いで警視庁暴力団対策課に逮捕された。

「板垣らは『45日間で15%前後の利益が得られる』と投資に勧誘。『儲け話がある』と持ちかけられた会社役員らが、『知り合いを誘って話を聞きに行きます』と仲間を誘い、出資者を増やしていた。投資家を信用させるため、板垣は出資金の一部を分割払いで返金していたが、集めた金でスマホを仕入れたり、売却した形跡はなく、実際は自転車操業だった」(捜査事情通)

 ブレイキングダウンは1分間の1ラウンドで勝敗を決める人気格闘技イベントで、21年に初開催された。

 板垣容疑者は青森県出身で大東文化大時代にボクシングのプロライセンスを取得。卒業後、格闘家が主宰するジムに入門するも長続きせず、バイトとパチンコに明け暮れる日々だった。その後、アダルトグッズ、ミドリムシ原料の健康食品のネット販売に携わり、14年にレディオブックを設立。中古スマホの買い取り販売事業に参入し、全国に店舗を展開。20年には、フェラーリのレーシングチームとパートナーシップ契約を結んだ。

 当初、フェラーリ側から持ちかけられたのは、単なるスポンサー契約だった。

 パートナーシップ契約にこぎつけた経緯について、板垣容疑者はSNSで<オリンパス以来の13年ぶりのパートナーシップ契約を結ぶことで、日本でのF1人気を再燃させたい>と直談判し、認められたと明かしている。

■お金を持っている人から頂いた方がいい

 翌21年、板垣容疑者は創業者の一人としてブレイキングダウンを立ち上げたが、その頃から「フェラーリとのパートナーシップ」と、「ブレイキングダウンCEO」の肩書をフル活用し、次から次へと出資者をだましていた。

 板垣容疑者はフェラーリと契約締結後、富裕層向けのビジネスを展開。22年には、日刊ゲンダイのインタビューでその狙いについてこう語っていた。

《お金は、お金を持っている人から頂いた方がいいなと。お金がない人を相手にする商売は現場が疲弊してくるんですよ。フェラーリの店とスマホショップ、どちらが客のクレームが多いか分かりますよね。ちゃんと価値をつくって、その価値に対価を払ってくれる人を集められれば、働いている人も含めて皆ハッピーになれる。そう思ってはじめました。安売り商売は大手さんに任せればいい》

 気鋭の実業家はとんだペテン師だった。

  ◇  ◇  ◇

【もっと読む】では、2022年のインタビュー「フェラーリとも手を組む注目実業家の「儲けの思考と信条」 きっかけはニーチェの哲学書」が読める。

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