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維新はW選に戦々恐々…兵庫県「出直し知事選」で問われる“製造責任”、衆院比例票は消滅危機も

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月28日 9時26分

維新はW選に戦々恐々…兵庫県「出直し知事選」で問われる“製造責任”、衆院比例票は消滅危機も

しょせんは風頼み(C)共同通信社

 パワハラ知事の製造責任が重くのしかかる。兵庫県議会の不信任決議を受けた斎藤元彦知事が26日、自動失職した上で「出直し知事選」への出馬を表明。投開票は11月10日か17日が想定され、早期解散論が渦巻く衆院選の日程と重なる公算は大きい。

 ダブル選に恐れをなすのが日本維新の会だ。2021年の知事選で斎藤氏を推薦。当時代表の松井一郎・前大阪市長と同副代表の吉村洋文・大阪府知事が街頭で全力応援し、初当選を後押し。いわば斎藤の“生みの親”だ。

「3年前は自民も斎藤知事を推薦。むしろ擁立を主導した立場ですが、維新は当選後に『大阪以外で初の維新系知事』と喧伝。斎藤知事の告発者つぶしが問題になると自民はサッサと見切りをつけたのに、維新は当初『事実解明を優先』と静観の構え。斎藤知事イコール維新の印象を与えたのは、対応が後手に回った維新の自業自得です」(県政関係者)

 維新は大阪・関西万博の不人気や相次ぐ不祥事で党勢に陰りが見え、斎藤氏の疑惑が本拠地・大阪の地方選にも飛び火。8月の箕面市長選では現職が初めて敗れ、今月22日の府議補欠選挙も勝利を逃した。斎藤氏の出直し知事選と衆院選のバッティングは、落ち目の維新には追い打ちとなる。

 それでも執行部は強気だ。立憲民主党の野田新代表が衆院選の候補者調整に向け「誠意ある対話」を呼びかけても、「選挙協力はやらない」(馬場代表)と拒否。つれない態度に若手は危機感を募らせ、25日の両院議員総会では立憲との協議を求める意見が噴出。「自民候補を落とすためだったら私は立候補を辞退してもいい」との声まで出る始末で、前回21年衆院選の躍進がウソのような凋落ぶりである。

 維新は前回41議席を獲得し、公示前11議席から約4倍増。要因は大阪で候補を立てた15の小選挙区で全勝したのに加え、北海道を除く全国の比例10ブロックで計25議席を得たのが大きかった。東北、東京両ブロックでの議席獲得も初めてで、小選挙区での惜敗率50%未満での比例復活当選者が相次いだほどだ。

■「辞めへん騒動」で知れ渡ったヤバさ

 当時はコロナ禍で吉村氏のメディア露出が増え、知名度は全国区に。計800万を超す比例区の得票に貢献した。逆に今回は「辞めへん知事」の露出増で維新のヤバさが全国に知れ渡り、数百万票レベルで比例票を減らすに違いない。しょせん維新の選挙は風頼み。逆風が吹き荒れれば、空中分解は必至である。

  ◇  ◇  ◇

「出直し知事選」への出馬を表明した兵庫県の斎藤知事。果たして勝算はあるのだろうか。●関連記事【もっと読む】『失職決断の兵庫県・斎藤元彦知事やっぱりヤル気満々 出直し選挙で「同情票」狙いの勝算』で、詳報している。

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