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後輩芸人の心に響く 小藪千豊の言葉に潜む「そうか」と気づける謙虚さ【今週グサッときた名言珍言】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月29日 9時26分

後輩芸人の心に響く 小藪千豊の言葉に潜む「そうか」と気づける謙虚さ【今週グサッときた名言珍言】

小籔千豊(C)日刊ゲンダイ

【今週グサッときた名言珍言】

「クリスマスやるなら、お釈迦さんの誕生日も祝え」
 (小籔千豊/フジテレビ系「オドオド×ハラハラ」9月12日放送)

  ◇  ◇  ◇

 小籔千豊(51)といえば、言いたいことをズバズバ言う芸風で知られる。そんな彼が「極論」を演説するという企画に出演した際、訴えたことを今週は取り上げたい。彼はそのことを何年も前から主張しており、実際にお釈迦様の誕生を祝う「花まつり」の日にクラブイベントも開催していた。

 そもそも小籔は、おじいちゃん・おばあちゃん子だったため、子供の頃から神社などにはよく行っていた。その頃は、まだ深くは考えていなかったが、30歳の頃に仏教や禅の教えが書かれた本を読んでから価値観が変わった。特に、天台宗の僧侶・酒井雄哉の千日回峰行に感銘を受けた。さらに、後輩の笑い飯・哲夫が書いた「えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経」を読み、般若心経の意味が分かると、改めて物事の捉え方が変わり、悩みがほとんどなくなったという(光文社「CLASSY.ONLINE」2022年12月11日)。

 そんな小籔を慕う芸人は少なくない。オードリーの若林も、そのひとり。「この人生、なんだこれ? と思って。誰みたいになりたいかなって考えたら、小籔さんと梅沢富美男さんみたいになりたいなって思った」(テレビ東京系「あちこちオードリー」21年9月29日)と語り、度々悩みを相談しているそう。

 平成ノブシコブシ・徳井も小籔を恩人だと称す。「いつ死んでもいい」と思い、挨拶、感謝、マナー、何も学ばずに生きていた35歳の頃、小籔に出会い、「あかんでって言ってくれて。それも1回や2回じゃなくて、俺みたいなガキをいいご飯屋さんに連れて行ってくれて」「2年くらいかけて、ずっと教えてくれた」(テレビ東京系「日本怪奇ルポルタージュ」24年5月2日)と。

 当の小籔本人は「人になんか言われて、人格変わる瞬間って(ない)。なんぼ言っても基本的に変わらない。言われてたことが『そうか』って自分で気づいた時に変わる」(テレビ東京系「あちこちオードリー」24年2月8日)と言う。自身も30歳になって初めて、「そうか」と仏教の魅力に気づいた経験があるからだろう。それまで根気強く「そうか」と気づくきっかけをつくろうとしていたに違いない。

「誰もおらんとこでも謙虚になれる」か、つまり「人に対してじゃなく、自分の能力に対して本気で謙虚に向き合えてるか」が大事だと小籔は語る(リクルート「新R25」19年7月30日)。その謙虚さがあるからこそ、小籔の言葉は芸人たちにも響くのだろう。

(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)

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