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トヨタまでスポンサー撤退で商業五輪「終わりの始まり」…章男会長「政治色も強くなり」とバッサリ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月1日 9時26分

トヨタまでスポンサー撤退で商業五輪「終わりの始まり」…章男会長「政治色も強くなり」とバッサリ

トヨタの豊田社長(当時=左)とIOCのバッハ会長(2015年3月)/(C)共同通信社

 見限られた──と言っても過言ではない。

 26日、トヨタが国際オリンピック委員会(IOC)とのスポンサー契約をパリ五輪限りで、更新はしないことを正式に発表した。

 トヨタはIOCと2015年から今年までの10年契約を結んでおり、その額は約1300億円ともいわれていた。トヨタの五輪撤退は以前からささやかれており、今月の全米ディーラー大会で、豊田章男会長が「スポンサーを降りる」と発表。26日、豊田会長は改めて自社メディア内のインタビューで「(現在の五輪は)アスリートファーストなのかな?」と日程や競技時間などを疑問視。さらに「政治色も強くなり、ずっと疑問に思っていた」と撤退理由を語った。

 アスリートへの支援は今後も続けるというが、五輪から手を引いた企業はトヨタだけではない。1987年から37年間にわたってIOCとスポンサー契約を結んでいたパナソニックも去る10日、今年限りの撤退を表明した。

 国外でも米国のマクドナルドとバドワイザーが16年リオ五輪を最後に契約を更新せず。世界的企業が次々に五輪から離れているのだ。

 21年の東京大会がそうだったように、五輪をめぐっては開催各国で汚職疑惑が絶えない。さらにパリ五輪では不可解な判定が頻発し、開会式も「醜悪だ」と大不評。特にキリスト教を揶揄した演出は欧米人の逆鱗に触れ、これを理由に米通信会社が広告から撤退。IOCが公式に謝罪するハメになった。

 スポーツライターの津田俊樹氏が言う。

「世界的企業ともなれば、ビジネスに敏感。五輪を支援するメリットがない、費用対効果が薄い、企業理念とかけ離れている、となれば撤退も当然でしょう。IOCとしても安穏としていられませんよ。彼らの収入は放映権料とスポンサーの2本柱。その1本が細くなり、五輪のイメージ自体も凋落している。とはいえ、IOCが危機感を抱いているかは疑問です。なにせ、IOC委員は『五輪貴族』と呼ばれるように、チヤホヤされることに慣れ切っているVIPの集まりですからね。当然、自ら頭を下げてスポンサー集めをする、という発想があるかどうか。その意味では、次のIOC会長は責任重大と言えます」

 くしくも次の28年五輪の舞台は、商業五輪の原点となった84年大会と同じロサンゼルス。商業五輪の終焉の始まりとなるかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 IOCもさることながら、日本のスポーツ団体も窮地に立たされている。JOCの「新指針」によって「破産ラッシュ」の危機だという。いったいどういうことなのか。パリ五輪の熱狂も冷めやらぬ中、何が起きているのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

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