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石破新総裁は「脱アベノミクス」を貫けるのか…株式市場が“大暴落ショック”で洗礼も庶民は大歓迎

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月1日 11時32分

石破新総裁は「脱アベノミクス」を貫けるのか…株式市場が“大暴落ショック”で洗礼も庶民は大歓迎

初日の下落率は過去最大規模(C)日刊ゲンダイ

「ご祝儀相場」どころか、いきなり「NO」を突きつけられた。自民党の石破茂・新総裁誕生後、初営業日となった9月30日の東京株式市場で日経平均株価は大暴落。前週末比の下げ幅は一時2000円を超えた。いくらマーケットが洗礼を浴びせても、庶民にとっては石破氏の「脱アベノミクス」路線は大歓迎だ。石破氏は「ショック」に耐えきれるのか。早くも正念場だ。

  ◇  ◇  ◇

 30日の平均株価(終値)の下落率は4.8%。与党の総裁(代表)選後の初取引としては1990年以降、最大の下げ幅を記録した。のっけから不名誉な記録を大幅に更新した「石破ショック」。背景には「高市バブル」への反動がある。

「総裁選投開票当日、27日の金融市場は1回目の投票で高市経済安保相がトップに立つと、円安・株高が一気に進んだ。総裁選で高市氏はアベノミクスの継続を訴え、日銀の金融政策正常化に否定的。『金利を今、上げるのはアホやと思う』とまで言ってのけた。円安・株高政策の維持を望む市場の高市氏勝利への期待から株価は4万円台直前まで急伸。前日からの2日間で2000円ほど上昇し、為替も1ドル=146円台まで円安が進行した」(市場関係者)

 市場の期待に反し、決選投票で石破氏が逆転勝利を収めた途端、円高へと逆回転。株式市場は石破総裁の誕生前に取引を終えたため、30日の下落幅は大きくなったが、高市バブル前の水準に戻っただけとも言える。

 石破氏は利上げを容認し、総裁選中は金融所得課税の強化や法人税の引き上げ余地にも言及。「脱アベノミクス」が市場の失望を買ったわけだが、石破氏のスタンスは庶民生活にはプラスに働く。

 円安・物価高は相変わらず。さらに10月は今年最大の値上げラッシュが襲いかかる。帝国データバンクは30日、主要食品メーカー195社が10月に値上げ予定の飲食料品は2911品目に上ると発表。単月の品目数としては今年最多だ。

「酒類・飲料」が全体の46.8%を占め、アサヒ飲料は商品全体の9割を値上げ。キリンビバレッジの「午後の紅茶」も20円程度アップする。食肉加工や食用油大手も一斉に価格を引き上げる。

 値上げ要因の最多は「原材料高」で92.7%。原料や資材を輸入に頼る以上、円安は値上げラッシュに大きく寄与する。生活に身近な食品の値上げは、ますます家計を圧迫しかねない。

「アベノミクスの円安政策は庶民生活には、もはや百害あって一利なし。円高は将来的に庶民の暮らしを楽にします。石破氏は市場に嫌われようとも、自分の信念を貫くべきです。しかし、週末の報道番組では『緩和の方向性は維持しなければいけない』などと発言。誰に吹きこまれたのか、脱アベノミクス路線の軌道修正を図りつつあるのが、気がかりです。総裁就任直後の会見で『本当に困っておられる方々が〈わかってくれたんだね〉と思っていただけるような政策を優先する』と抱負を述べた以上、『経世済民』の姿勢を崩すのは裏切り行為です」(経済評論家・斎藤満氏)

 どの世論調査でも、新総裁に取り組んでほしい政策のトップは物価高対策だ。石破氏はマーケットの圧力に屈してはいけない。

  ◇  ◇  ◇

 新たに副総裁に就任した菅義偉氏だが、ずいぶんとイメージがが変わったようで……?●関連記事【もっと読む】『Xトレンド入り「#菅さん大丈夫」…菅義偉副総裁の“眠そうな目”は総裁選直前から始まっていた』で詳報している。

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