「ポポー」はほかの果物を超える抗酸化力を持つ“森のカスタードクリーム”【時間栄養学的「気になる食品」】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月3日 9時26分
クリーミーで独特の風味が特徴的なポポー(提供写真)
【時間栄養学的「気になる食品」】#3
ポポー
◇ ◇ ◇
ポポーの起源は、北アメリカの温帯地域。アメリカインディアンが古くから食していたといわれています。「森のカスタードクリーム」とも呼ばれ、味や食感はバナナやマンゴーに似ていますが、よりクリーミーで独特の風味が特徴的です。
16世紀にスペイン人探検家によってヨーロッパに持ち帰られ、その後、徐々にアメリカ南部からカナダにかけての地域で広まったそうです。植民地時代には、家族農園や庭先で栽培され、アメリカの家庭で一般的に食されていましたが、産業化とともに商業的な流通が難しくなり、その存在は徐々に影を潜めました。
その理由のひとつは、ポポーの果実が熟してから3日程度しかもたないなど非常に傷みやすく、流通や保存が困難であったことが挙げられます。また、商業ベースでの栽培が難しいことも、ポポーの普及を妨げた要因となりました。
日本におけるポポーの歴史は比較的浅く、明治時代以降に導入されたとされていますが、大々的に普及することはありませんでした。一部の地域や個人栽培者によって細々と栽培されているものの、いまだに日本では「珍しい果物」のひとつとして知られています。
そんなポポーの栄養価は非常に高く、中でもビタミンCやビタミンA、ポリフェノール、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。ポポーの果肉にはガロタンニンやクロロゲン酸などのフェノール類が含まれ、これらが抗酸化活性に関わっていると報告されています。とりわけ、熟成段階に応じてフェノールの含有量が変化し、熟したポポーほど抗酸化力が高まるそうです。カリウムも豊富なため、高血圧の方にもおすすめですね。
アメリカで行われた研究でも、ポポーの抗酸化作用が他のフルーツと比較してもその効果は非常に高いことや、ポポーに含まれるアセトゲニンと呼ばれる化合物はがん細胞の成長を抑制する作用があることも報告され、さまざまなエビデンスが増えている最中に見受けられます。
ポポーをいつ食べたらいいかについてのエビデンスは見つけられませんでしたが、ビタミンCやポリフェノールが豊富に含まれていることから、朝食時に食べることで一日の活動中に発生する酸化ストレスに対する防御効果の可能性が期待できそうです。
(古谷彰子/愛国学園短期大学准教授)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
大人気の【アサイーボウル】の簡単レシピ~スーパーフードアサイーを徹底解剖!サラダのレシピも♪
Woman.excite / 2024年10月4日 16時0分
-
ブルーベリーにはどんな栄養が含まれている?おいしいレシピと併せてご紹介!
楽天レシピ デイリシャス / 2024年10月1日 11時0分
-
柿に含まれる栄養素には何がある?干し柿の栄養との差って?おすすめレシピもご紹介
楽天レシピ デイリシャス / 2024年9月24日 9時0分
-
1日1回、かけるだけで腸内の善玉菌がどんどん増える…砂糖より効果的な「プレーンヨーグルト」を甘くする液体
プレジデントオンライン / 2024年9月22日 8時15分
-
《栄養を捨てない》ネギの先端、魚の皮、しっかり食べてる?素材別調理のコツ
週刊女性PRIME / 2024年9月22日 8時0分
ランキング
-
1ワークマンとGUの「2000円台パンプス」を徹底比較!1時間履いて歩いてみると違いは歴然
女子SPA! / 2024年10月19日 15時46分
-
2「びっくりドンキー」モーニング“おかわり無料”コーヒー 本格的でおいしい“納得のワケ”と低価格の“秘訣”
オトナンサー / 2024年10月19日 7時10分
-
3ヒロイン死亡で唖然…『ウルトラマンレオ』視聴者に衝撃を与えたトラウマ展開
マグミクス / 2024年10月19日 8時25分
-
4『ワイドナショー』出演で批判殺到の31歳人気俳優、“政治的発言”を巡るバッシングに違和感の理由
女子SPA! / 2024年10月17日 8時45分
-
5「80歳で20本の歯を残そう」8020運動の“意外な落とし穴”。表彰されたのに「食べ物が噛めない」
日刊SPA! / 2024年10月19日 15時54分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください