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フレイル予防の最新研究…キッチンで過ごす時間が高齢者の健康を守る?

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月6日 9時26分

フレイル予防の最新研究…キッチンで過ごす時間が高齢者の健康を守る?

写真はイメージ(C)iStock

【役に立つオモシロ医学論文】

 加齢に伴い、心身の機能が衰えた状態を「フレイル」と呼びます。フレイルは、早期に適切な対応を行うことで健康状態の回復が期待できると考えられています。とりわけ、十分な栄養摂取はフレイルの予防や改善にとって重要です。

 過去に実施された研究データによれば、自宅で料理をすることは健康的な食習慣と関連すると報告されています。また、キッチンで過ごす時間が長いことは、身体活動量の増加も期待できるでしょう。そのような中、キッチンで過ごす時間と、食習慣の関連性を検討した研究論文が、米国栄養教育行動学会の公式ジャーナルに、2024年7月20日付で掲載されました。

 この研究では、65歳以上の日本人女性600人が対象となりました。研究参加者に対してアンケートを行い、フレイルの状態、キッチンで過ごす時間、健康的な食事の摂取頻度に関する情報が調査されています。なお、フレイルの状態については、日常の生活動作や体重などについて1~25点で評価を行い、8点以上をフレイルと定義しました。また、健康的な食事は主食、主菜、副菜を含む食事を1日に2回以上、摂取することと定義されています。

 調査の結果、健康的な食事の摂取は、フレイルではない人に比べて、フレイルだった人で統計学的にも有意に少ないことが分かりました。また、キッチンで過ごす時間が長くなるほど、健康的な食事を摂取した日数が多くなるという関連性も認めました。この関連性はフレイルを有する人でより強いことも分かりました。論文著者らは「食事の準備や調理、片付けなど、キッチンで過ごす時間を増やすための支援は、健康的な食事と身体活動量の増加を促す可能性がある」と結論しています。

(青島周一/勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰)

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