M-1グランプリの“競技漫才化”ますます加速…メリットとデメリットをラリー遠田氏が解説
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月8日 16時3分
今年のエントリー数は1万330組!(C)日刊ゲンダイ
今年で20回目となる漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2024」(決勝戦は12月放送予定=ABC、テレビ朝日系)が開幕し、札幌・仙台・埼玉・東京・千葉・静岡・名古屋・大阪・広島・福岡・沖縄に新潟の計12地区で1回戦が行われた。
エントリー数は、昨年の8540組から1790組増の1万330組。ちなみに2001年の第1回大会(優勝:中川家)の時は、エントリー数は1603組だった。
「2011~14年に大会が開催されない時期がありましたが、15年に復活して以降は、エントリー数は増え続け、特に20年以降は、毎年、およそ1000組ずつエントリーが増えているんです」(スポーツ紙芸能担当記者)
出場資格は「プロ・アマ・所属事務所を問わず、結成15年以内のコンビ」。昨年の同大会の公式ガイドブックによれば、23年の“アマチュア参加者”は4000人を超えており、エントリーした約半分はアマチュアだった。
「近年は、お笑いサークル所属の学生芸人や社会人芸人、YouTuberら、アマチュア芸人の裾野が広がっており、普通の人が地域のマラソン大会にエントリーするようにM-1に参戦するようになっているので、そうしたことも影響しているでしょうね」(同前)
実際、芸人だけでなく、タレントや漫画家、アイドルらの参戦もたびたび話題となる。
それと同時に、1回戦「2分」、2回戦.3回戦「3分」、準々決勝・準決勝・敗者復活戦・決勝「4分」というネタ時間の厳しい制約の中で、ネタの内容、全体の構成、間やタイミング、そして一度も噛まずに完璧にボケとツッコミを連発させるM-1の“競技漫才化”はますます進んでいる。
お笑い芸人を多数抱える芸能事務所関係者の話。
「ベテラン芸人などが舞台にあがる寄席の漫才では、最低でも10分、長いと20分の持ち時間があり、客の反応を見ながら、ゆるゆると笑いを大きくしていくのに対して、M-1の漫才は、スキルやその分析はますます先鋭化し“別物”と捉える向きも多い。昨年、M-1の漫才の傾向と対策を徹底分析して優勝した『令和ロマン』をはじめとして、今やベテランから歴代のファイナリストまで、多くの芸人が著書や番組でM-1の漫才について語っています」
■「M-1」向けの漫才ばかりが評価されるように
その詳細は、歴代の王者や敗者復活戦のMCを担当してきた陣内智則らがM-1を語り尽くす「20回大会記念 永久保存版! 公式ガイドブックM-1グランプリ大全2001-2024」(ヨシモトブックス・ABCアーク/11月発売)に譲るとして、こうした背景について、お笑い評論家のラリー遠田氏はこう話す。
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