子どものいびきを見逃すな(2)大人と子どもでは原因が異なる
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月9日 9時26分
写真はイメージ
「睡眠時無呼吸症候群の原因は、大人と子どもで重なっているものもあるものの、異なる部分も多い」
こう言うのは、小児の睡眠障害を専門とする「尾張こどもの睡眠・呼吸・アレルギークリニック」(愛知県)の杉山剛院長だ。
大人では、肥満、飲酒、小さい顎が原因の大半を占める。女性では、更年期以降の女性ホルモンの急激な減少も原因となる。
一方、子どもの睡眠時無呼吸症候群では、そのほとんどにアデノイド肥大と口蓋扁桃肥大が関係している。
「近年は、ダニ、ハウスダストやスギ・ヒノキ・イネなどの花粉のアレルギー性鼻炎が子どもの間で増えていて、それによって鼻詰まりが起こり、睡眠時無呼吸症候群に至っているケースも多い。アデノイドと口蓋扁桃肥大、そしてアレルギー性鼻炎はしばしば併存しています。さらにここに、下顎の発達が不十分なために歯並びや噛み合わせが悪く、口の中の容量が小さくて睡眠時に舌が喉の方向に押し出され、気道が狭くなっているという原因が加わることも珍しくありません」(杉山院長=以下同)
本連載1回目で、睡眠時無呼吸症候群の子どもには「口をぽかんと開けている」「食が細い」が見られると触れた。
「アレルギー性鼻炎で鼻詰まりがあると鼻呼吸がしづらく、口呼吸で口をぽかんと開けるようになる。香りに鈍感になるので食事をおいしいと感じづらくなりますし、そもそも鼻が詰まった状態で食事をすると息苦しくて噛み続けられない。だから食が細い。口ぽかんに関しては、口呼吸が原因になっていることに加え、軟らかいものばかり食べていて咀嚼する機会が減り、舌や口周りの筋肉が弱っていることも考えられます」
口ぽかんは、口の中が乾燥し、唾液の分泌が減少するので、細菌が繁殖しやすくなり、虫歯、歯周病、口臭のリスクが増える。口ぽかん対策として舌や口周りの筋肉を鍛える訓練が行われるが、それだけではなかなか改善しない。
子どもの睡眠時無呼吸症候群を早期発見・早期治療することは、原因となっている鼻詰まりの早期治療にもつながり、結果的に口ぽかんの改善にもなるのだ。
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