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旧ジャニーズの度し難い不誠実…「法を超えた補償」は大ウソ、記者会見すら開かず

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月11日 16時3分

旧ジャニーズの度し難い不誠実…「法を超えた補償」は大ウソ、記者会見すら開かず

スマイルアップの東山紀之社長(C)日刊ゲンダイ

 ジャニーズ事務所の創業者である故ジャニー喜多川氏による連続性加害問題で、被害補償にあたるスマイルアップ社の強硬姿勢が批判されている。被害者による「当事者の会」元副代表、石丸志門氏との第3回調停が8日に行われ、石丸氏が1800万円との提示額に不服を申し立てたことに対して、200万円アップの2000万円の補償額を提示。算定額について「合理的な説明ができるかは分からない」と答えたそうで、石丸氏は「双方の提示額の乖離が大きいので、折衷案を私から提示したのですが、スマイルアップは救済委員会がこの折衷案をのめなければ調停を取り下げると言ってきました」とし、こう言っている。

「ただでさえ日本の補償額は欧米とは比べものにならないくらい低い。その日本でも最高裁が男性からの性加害を認めた判例では4000万円の支払い命令が出ているのに、それよりも少ないのはおかしいんじゃないですか。昨年の記者会見で『法を超えた補償をする』と東山社長が宣言したのは、何だったのでしょう」

 ジャニー喜多川氏による「鬼畜の所業」(東山社長)で、石丸氏は10代の頃、3年間に約50回ものおぞましい性行為を受けた。そのトラウマ(心的外傷)は今も癒えず、うつや、睡眠薬を常用しても満足に眠れない日々を送っている。この問題を取材する記者団からは「テレビに旧ジャニタレの起用再開の動きをみて、もう性加害問題は決着済みで、逃げ切ったとスマイル社が考えている証左ではないか」という声があがるのも当然だろう。

 芸能リポーターの平野早苗さんが言う。

「そもそも石丸さんは、被害の請求をするのに細かく項目を設け、ご自分で金額を計算して提出したと話していました。一方のスマイル社は算定額の算定方法も明らかにしないで金額だけの発表。算定額を受け入れた被害者の方たちも、どう納得したらいいのか分からないまま、長引かせたくない思いもあって合意したかもしれません。4000万円の支払い命令が出た判例を基準に考えるとなると、すでに合意した被害者とこれから合意する被害者との整合性をどうするのかも難しいとも思われます。それでも強硬姿勢のスマイル社はこのまま押し切るつもりでしょうか」

■「この程度の補償で済むとすれば、社会への悪影響も与えかねない」

 法曹関係者の見方はこうだ。

「調停委員は専門家や地域の名士が務めているのですが、彼らは裁判官以上に杓子定規というか世間知らずが多く、そもそもこの問題を理解できているかも疑問です。小学校の先生は、生徒の少年たちの夢をかなえてあげることはできませんが、ジャニー喜多川氏はその夢をかなえる権力を芸能界にはもっていた。そしてそれを少年たちにちらつかせ、逃げられないようにする性的グルーミングを使って繰り返し性虐待に及んでいた。それがこの程度の補償で済むとすれば、社会への悪影響も与えかねない」

 当事者の会元代表で作家の平本淳也氏をはじめ、補償合意に至っていない被害者はまだまだいる上、スマイル社から補償対象外と突っぱねられた複数の被害者が石丸氏に続いて調停申し立てを準備している。また平本氏は被害者代表として、現在もスマイル社との折衝にあたるほか、再発防止への取り組みを続けている。

 東山社長はこの問題に真摯に取り組んでいるというのであれば、改めて記者会見の要望に応えるべきだ。

  ◇  ◇  ◇

 旧ジャニーズの「テレビ復帰」が相次いでいる。【もっと読む】残るNHKのみ…旧ジャニーズタレント起用再開はいつ? 紅白出場か否かを業界が注視…では、最後に残ったNHKがどのような判断を下すかについての分析を行っている。

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