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「極悪女王」に納得!配信が地上波より段違いで面白いワケ 制作費やギャラ、俳優の士気も雲泥の差(桧山珠美/コラムニスト)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月13日 9時26分

「極悪女王」に納得!配信が地上波より段違いで面白いワケ 制作費やギャラ、俳優の士気も雲泥の差(桧山珠美/コラムニスト)

ゆりやんレトリィバァ(C)日刊ゲンダイ

【桧山珠美 あれもこれも言わせて】

 Netflixのドラマ「極悪女王」が話題だ。その前は綾野剛や豊川悦司の「地面師たち」、その前は相撲界を描いた「サンクチュアリ 聖域」……というように、話題になるドラマはネトフリ、つまり配信ばかり。エミー賞を総なめにした「SHOGUN 将軍」もディズニープラスの独占配信だ。

 もちろんこれらに対抗しようと日本のテレビドラマも頑張ってはいるのだが、いかんせんスケールが違い過ぎる。

 そういえば、「地面師たち」にチンピラ役で出演したお笑いコンビ・マテンロウのアントニーが「僕レベルでこんなにもらえるんだ」と話していた。中間搾取されても「こんなに!」と驚く額なのだ。「極悪女王」の企画・脚本・プロデュースを務めた鈴木おさむが「制作期間は2年、脚本料は地上波の5倍」と語っていたとか。

 一方、テレビドラマの現場は、最近もある女優が「ロケ弁のクオリティーが下がっている」とこぼしているとニュースになっていた。制作費を切り詰め、そのしわ寄せで演者の士気も下がる。俳優がどちらを選ぶかは分かり切っている。

 おまけにコンプラか何か知らないが、しくじった人たちを排除しがちなテレビとは違い、いい俳優はちゃんと使う。「地面師たち」のピエール瀧しかり、「極悪女王」の唐田えりかしかり。

ゆりやん、唐田えりか、剛力彩芽の「極悪女王」がすごい

 話を「極悪女王」に戻す。80年代の女子プロレスブーム、そこで誰もが知るヒール、ダンプ松本の半生を描いた物語。配役はすべてオーディションで、ダンプ役を勝ち取ったピン芸人のゆりやんレトリィバァがとにかくすごい。当時を知る者としては、まさにそこにダンプ松本がいるとしか思えない。いや、ダンプよりもダンプ。撮影中に大ケガをし、入院したという記事もあったが、それだけ本気で戦っていたということだろう。

 ダンプの宿敵はクラッシュ・ギャルズ。長与千種を唐田えりか、ライオネス飛鳥を剛力彩芽がやるって正直どうなの? と思っていたら、とんでもなかった。吹き替えなしで挑んだ試合の迫力に驚かされた。その女優魂には頭が下がる。東出昌大との不倫騒動で一時期は表舞台から消えていた唐田の才能をこのまま埋もれさせるのはもったいない。

 そういえば、昭和の遠い昔、女子プロレスの世界を舞台にしたテレビドラマがあった。1984年に放送された「輝きたいの」(TBS系)。山田太一の脚本で、主演は今井美樹、今や政治家先生となった三原じゅん子や和田アキ子、ジャガー横田、デビル雅美、ブル中野、ダンプ松本、ライオネス飛鳥、長与千種ら全日女子のレスラーも先輩レスラー役で出演していた。

 秋ドラマがスタートしているが、昔のテレビドラマの方が間違いなく輝いていた。

(桧山珠美/コラムニスト)

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