このままではマラソンのメダルは到底ムリ…来年の世界陸上東京大会は「史上最難関コース」に変えるべし
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月16日 9時26分
ルース・チェプンゲティッチ(C)USAトゥデー・ロイター=共同
今からでも遅くない。
13日のシカゴマラソンで女子のルース・チェプンゲティッチ(ケニア)が2時間9分56秒の世界新記録を樹立。女子もついに「サブ10」の時代に入った。
このレースは男性のペースメーカーが先導したとはいえ、中間点を1時間4分16秒で通過。ラストの2.195キロも6分45秒で走り、2時間11分53秒の世界記録を大きく更新した。
記録を破られたのは、パリ五輪銀メダルのティギスト・アセファ(エチオピア)。2時間11分53秒は昨年のベルリンマラソンでマークしたもの。男子はケニアのケルビン・キプタムが昨年のシカゴで2時間00分35秒の世界記録を樹立したが、女子マラソンも高速化が加速している。
注目された今年のパリ五輪のマラソンは、日本の男女ともメダルなし。赤崎暁、鈴木優花がともに6位入賞に終わった。
「世界の現状を考えれば入賞は立派」(元実業団関係者)という声もあるが、マラソン大好きな日本の国民からすれば物足りないというのが正直なところだろう。
来年は東京で34年ぶりに陸上の世界選手権(9月13日~21日)が開催される。東京五輪も男女とも入賞(大迫傑6位、一山麻緒8位)止まりだった。コロナ禍で行われた異常な五輪から4年後、コース沿道を大観衆が埋め尽くす中、世界のランナーが駆け抜けるわけだが、日本陸連は母国開催だけに何としてもメダルが欲しい。
しかし、スピード時代のマラソンで日本選手がメダルを狙うなら、すでに発表されたコースでは厳しいのではないか。
国立競技場が発着で、まず競技場を出てから、多少の上り下りはあるものの、その後は平坦。東京ドームの横を通り、白山通りから神保町に向かい、そこからは1周約13キロの周回コースを2周する。秋葉原、日本橋、銀座、皇居など、都内の名所を巡ることになる
「暴論ではありますが…」と前出の関係者がいう。
「名所巡りより、市ヶ谷の坂や、かって東京マラソンで走っていた佃大橋など、とにかく急坂を何度も往復して、スピードが殺される難関コースにするべきです。国立競技場に戻る手前の37キロ付近から40キロ付近までに急坂はあるが、それだけでは世界のスピードランナーにおいていかれます。今年のパリ五輪は高低差が156メートルもあり、28キロからのアップダウンはすごかった。900メートルの急な上り坂と、その先には2キロ以上の急な下り坂があった。五輪史上最難関といわれた過酷なコースは我慢比べとなり、それが赤崎と鈴木の入賞につながった。記録が伸びている日本選手は総じてメンタルが強いですから」
今年もそうだったように、9月中旬はまだまだ暑い。東京五輪のマラソンは8月初旬に札幌で行われたが、男子のスタート時は気温26度、湿度80%。出場106人中30人が棄権して、73位でゴールした服部勇馬は熱中症ですぐに倒れ込み、車いすで医務室に運ばれた。蒸し暑さは日本選手にとって「地の利」にはならない。
開幕まで1年を切ったが、関係者は世界陸連にコース変更を提案したらどうか。
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