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要介護にならないために…ロコモの予兆を見逃さない「4つのサイン」【整形外科医が教える体メンテナンス】(3)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月18日 9時26分

要介護にならないために…ロコモの予兆を見逃さない「4つのサイン」【整形外科医が教える体メンテナンス】(3)

40代から運動の習慣をつけるのが理想

 日本の高齢化率は29.1%と、この30年でほぼ倍増しました(内閣府「高齢社会白書」)。それとともに要介護者の数も増え、700万人を超えています。

 一方、介護の担い手不足は年々深刻になっており、2年後の2026年には約25万人も不足するといわれています。将来、安心して介護を受けられる保証はどこにもないのです。

 介護不安が高まっている中、要介護にならず、できるだけ長く自立した生活を送るにはどうしたらいいのでしょうか。

「要介護になる理由の半数はロコモが原因です。要介護を予防するには、ロコモ対策が不可欠です」

 こう話すのは、整形外科専門医の加藤敦史氏(千葉白井病院整形外科・人工関節センター長)です。

 ロコモはロコモティブシンドロームの略で、運動器症候群ともいわれています。骨や関節、筋力が衰えたり、骨や関節を痛めたりして立ったり歩いたりすることが難しくなる状態をいいます。進行すると要介護リスクが高くなるといわれています。

 ロコモ人口は予備群も含めると4700万人と推定されています。国民病といわれている糖尿病(糖尿病予備群を含む)が2000万人ですから、ロコモ人口の多さがわかります。

「ロコモの原因は運動不足、肥満や筋力の低下、骨や関節の障害などですが、ロコモになると、ますます体が動かなくなり、筋力の低下や肥満が進むという悪循環が起こります。結果、ロコモが進行してしまうのです」

 進行を防ぐにはロコモを早期に発見し、対策を立てることが重要と加藤医師は強調します。

 早期発見のためには、ロコモの予兆を見逃さないことです。ロコモの予兆に気づき、早めに手を打てばロコモやその先の要介護の予防につながるといいます。

 先月、日本整形外科学会からロコモの予兆(ロコモサイン)が発表されました。

 そのサインとは、①階段の上り下りが困難。②急ぎ足で歩くのが難しい。③休まずに歩くことができない。④スポーツや踊りをするのが難しい──の4つで、これらのサインのどれか1つでも思い当たればロコモの一歩手前の「ロコモ予備群」の可能性が高いということです。

 ロコモに進まないための対策を加藤医師はこうアドバイスします。

「運動を始めることです。30代、40代から運動の習慣をつけるのが理想ですが、遅すぎるということはありません。忙しいサラリーマンなら、通勤時にいつもより歩幅を広くして早歩きをする、駅や会社では必ず階段を使うことから始めてください」

 運動する暇がないなら、毎日の生活にちょっとした動作をつけ加える。たとえば、掃除をキビキビとやる、テレビを見ながらストレッチをするといった「ちょい足し運動」から始めるといいそうです。 =つづく

(医療ジャーナリスト・油井香代子)

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