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“やらかしに甘い”芸能界が様変わり…不祥事を一度起こすと、元に戻るのが難しい世界に(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月19日 9時26分

“やらかしに甘い”芸能界が様変わり…不祥事を一度起こすと、元に戻るのが難しい世界に(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

斉藤慎二(C)日刊ゲンダイ

【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】

 お笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二(41)が不同意性交と不同意わいせつの疑いで書類送検された後、関係者も含めてさまざまな影響が出ている。仕事がなくなったのは当然だが、残されたふたりのメンバーも苦労している。

 斉藤は被害者女性に謝罪して示談を進め、「厳罰は望まない」といった一筆をもらえば、原則として執行猶予が付かないところを例外的に刑が軽くなる可能性もある。とはいえ、被害者女性は「絶対に許さない」としているし、示談の話もないというから、かなり厳しい状態だ。

 それどころか、かなりの長期にわたって芸能活動ができないことが予想される。復帰自体も非常に難しいというのが大方の見方だ。斉藤は“茨の道”を行くしかない。

 一方、2024年は“やらかし芸能人”の復活の年といわれている。最近で言えば、19年に闇営業問題でテレビから消えていた宮迫博之がテレビ埼玉で地上波に復帰。20年に“多目的トイレ不倫”で仕事を失った渡部建もTOKYO MXの生放送に出演して活動の場を広げている。

 さらに、22年に不倫疑惑から元夫との修羅場の音声が流出した篠田麻里子も、意表を突く不倫妻役でドラマ復帰を果たした。薬物で検挙され執行猶予が明けた沢尻エリカも舞台で復帰している。もっとも、この2人はどちらも“お試し期間”のようなもので、次の仕事は聞こえてこない。

 その点では広末涼子も同じで、12月にライブを行うが、ドラマや映画の話は聞こえてこない。

 要するに、今日の芸能界は一度不祥事を起こしてつまずいてしまうと、以前のような活動に戻ることは非常に難しい世界になっている。特にテレビはスポンサーの顔色ばかりをうかがうため、面倒なことは避けてしまう。お金を払った客が相手だからOKとされてきた映画界でも、今は製作委員会制度が主流で、資金提供する数社のうち一社でも反対すると成立しない。辛うじてNetflixのようなサブスク配信がゆるいままだ。

 かつて「芸能界は甘い」といわれたのがウソのようなコンプラ重視。何が楽しくて芸能人になりたがるのか。一般企業に勤める人よりモラルに厳しくなっている。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

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