1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

国税が摘発した女性向け派遣風俗店「東京秘密基地」の怪しい信用情報【経済ニュースの核心】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月19日 9時26分

国税が摘発した女性向け派遣風俗店「東京秘密基地」の怪しい信用情報【経済ニュースの核心】

(「東京秘密基地」の公式HP)

【経済ニュースの核心】

 女性向け派遣型風俗店の創業者の男性(41)と、店舗の運営会社「HKC」(東京都港区)が、東京国税局から計約3億円の所得隠しを指摘されていたことが明らかになった。

 男性は2017年の創業以降、22年までの6年間にわたり、店の売り上げを除外するなどして個人の所得を圧縮。追徴税額は、所得税と法人税に重加算税などを含め計約1億5000万円とみられる。同社は「国税局の指摘に従い、修正申告と納付を済ませた」としている。

「HKC」は「東京秘密基地」などの店名で女性向け派遣型風俗店を運営。顧客にサービスを提供する店員の男性は「セラピスト」と呼ばれている。同国税局は複数の店員についても調査を行い、税務申告をしていなかったとして所得税を追徴課税した。

 同社の企業サイトには、「東京秘密基地 創業者の和宮良摂(わくらおさむ)です」と、写真入りで紹介されている。

 和宮良氏は創業の動機を「“男性にはあるのに、なぜ女性にはないのだろう”。そんな世の多くの女性の密かな思いを形にしたのが、この東京秘密基地です」とうたっている。

 その上で、「“誰にも言えない秘密ってありますよね?”その秘密は、性的な欲求だけではなく、恋愛やパートナーとのセックスレスに悩んでいたり、男性経験が少なかったり、コンプレックスを抱えていたりと人それぞれだと思います。そんな女性たちが“心を解放をできる場所”“女性のオアシス”として多くの方にご利用していただきたいという強い想いがあります」と熱く語っている。企業サイトには、サービスを提供する男性セラピストの人気ランキングが顔写真入りで紹介されている。

 だが、信用情報によれば、同社のルーツは風俗店ではない。「HKCは、20年7月に資本金100万円で創業されており、事業内容は、映画製作、ウェブデザインの企画・制作、映像作品に係る企画業務で、代表者は和宮良氏とは別名のA氏となっている」(大手信用情報機関幹部)というのだ。

 また、運営している「東京秘密基地」についても、「東京秘密基地合同会社と同名の会社が千葉県市川市に資本金300万円で登記されている。2015年10月の創業で、事業内容は、デジタルコンテンツや映像作品の企画・制作・配信で、こちらも和宮良氏とは別名のT氏が代表となっている」(同)という。

 一般的に合同会社は不動産投資やプロジェクトの特別会社として使われる会社形態で、監査の必要もなく、情報開示が限定的だ。まさに「秘密基地」のようだ。

(小林佳樹/金融ジャーナリスト)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください