中高年が知っておくべき「職場転倒」…就業中の傷害事故のトップ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月19日 9時26分
しかし、高齢労働者のケガや病気の原因が、加齢でなく仕事にあると証明することは難しい。労災が認められないケースも少なくなく、補償を得るのを泣き寝入りする高齢労働者もいる。弘邦医院の林雅之院長は言う。
「最近は百寿者が増えて元気な老人が多いイメージがありますが、個々にみると必ずしもそうではありません。老化が進んで反応が鈍くなっている人や白内障などで足元が見えづらくなったり、筋力の衰えで重心のちょっとした移動で体を支えることができないなど、転倒リスクの高い中高年は多い。ところが、そういう人のなかには『今の高齢者はかつての実年齢より10年若い』などといって無理するケースも。最新の米国スタンフォード大学の研究では、44歳と60歳で体内の分子レベルで劇的変化が起こり、老化が加速することが報告されています。にもかかわらず、お金のために働かざるを得ない高齢者が増え、私のクリニックでも仕事でケガをしたり不調になる人が少なからずいます」
政府は、少子化による労働力不足を補うために、家庭の主婦を職場に送り込み、定年延長で高齢者を職場に駆り立ててきた。そのたびごとに健康における性差や高齢者の老化等のリスクは無視され、職場の健康について十分な情報を発信しているとはいえない。
高齢労働者の中には実質的なセーフティーネットなしで働く人もいる。政府は人手不足ばかりを叫ぶのではなく、高齢な男女が仕事をすることのそれぞれのリスクや、万一のときの補償について積極的に検討する必要があるのではないか。
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
仕事中・通勤中にけがをしたときの労災の申請方法とは? また、給付金はどのくらいもらえるのか解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年10月17日 22時0分
-
再雇用後も年収500万円の62歳元モーレツ会社員、70歳から月25万円もらう気マンマンだったが…年金大幅ダウンも〈年金繰下げ〉を断念した妻からのひと言【社労士の助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月15日 11時15分
-
待てよ、これってハラスメントか…月収61万円・大手メーカー勤務の44歳課長、部下の反応を恐れ何もできず。「もう降格させてください」と号泣
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月7日 5時15分
-
短時間で働ける「スキマバイト」 けがで“労災”認められる? ありがちな“3つ”のトラブル 社労士が解説
オトナンサー / 2024年10月3日 6時10分
-
暑さで集中力低下? 神奈川の労災死者、今夏に急増 クレーン作業で多く 労働局が業界に防止策徹底を要請
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年10月2日 21時30分
ランキング
-
1Q. 「食後に眠くなるのは糖尿病のサイン」って本当?
オールアバウト / 2024年10月18日 20時45分
-
2「マルビル」また会う日まで、9月で解体終了 加速する梅田の再開発
産経ニュース / 2024年10月18日 20時40分
-
3SNS「便利」と反響! 手を汚さずに「コンビニおにぎり」を食べる方法
オトナンサー / 2024年10月18日 20時10分
-
4派遣バイトで「廃墟ラブホ」を清掃した男性。家に帰ってネットで検索した結果、“恐ろしい事実”が
日刊SPA! / 2024年10月18日 15時51分
-
5キッチンハイターで洗濯槽の掃除をしても大丈夫でしょうか? 壊れる可能性はありますか?
オールアバウト / 2024年10月18日 20時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください