タレント小川恵理子さん乳がん闘病を語る「その場で涙が出ました…」
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月21日 9時26分
小川恵理子さん(本人提供)
【独白 愉快な“病人”たち】
小川恵理子さん(タレント/55歳)
=乳がん
◇ ◇ ◇
「乳がん」がわかったきっかけは、事務所の先輩の内海英華師匠から言っていただいたこんな言葉でした。
「私も更年期の経験したけど、レディースクリニックでホルモン補充療法をしたら一発で良うなったから、あんたもホルモンバランス調べてもらいなさい」
おかげさまで、昨年7月に右胸の全摘手術を受け、胸はいったん“更地”になりましたけど、今は再建してシリコーンが入っています。
始まりは、一昨年の年末からの頭皮のかゆみです。皮膚科でステロイド系のシャンプーを処方してもらったりしましたが治りません。「年齢的なもので皮脂の出方が変わるのでかゆくなってるんちゃうか?」というお話でした。
そう言われれば体もしんどいし、更年期と言われる症状で思い当たるものがありました。そのことを、去年3月にライブでご一緒した英華師匠にご相談したら、「ホルモンバランスを調べてもらいなさい」と言われたわけです。
正直、婦人科を受診するのはハードルが高かったんですけど、思い切ってレディースクリニックへ行き、ホルモンバランスを調べてもらいたい旨をお話ししたんです。すると先生が「調べるまでもなく、100%減っているから今すぐホルモン補充しましょう」とおっしゃって、お腹に貼るパッチと飲み薬が処方されました。
ただ、もし乳がんがあると女性ホルモンがエサになってしまうので、早急に乳がん検査をしたほうがいいと言われました。お恥ずかしい話、この年になるまで乳がん検査を受けたことがありませんでした。姉が10年前に乳がんを手術していること、授乳経験がないことなどもあって、3日後に乳がん検査を受けたのです。すると、その日のうちに電話がかかってきて、「マンモグラフィーの画像によくない影が出ているので、今すぐパッチを取って薬は飲まないで、専門の先生のいる病院を受診してください」と言われました。聞きながらお腹のパッチはペッと取ってましたね(笑)。
専門病院で検査を受けると、結果が出る前に「悪性の可能性が高いです」と言われ、その場で涙が出ました。それまで関係ないと思っていたがんが一瞬で自分の中に入ってきた感じです。
身近にいる乳がん経験者の存在が力になった
乳がんが確定したのは昨年5月。でも早期だったことと「あなたのがんの顔つきはおとなしいので、手術は急がなくてもいい」と言われて、2カ月ほど放置されました。先生の言葉を信じつつも、「ここにがんがある」と思うと不安でしたよ。手術の心構えもなかなかできませんでした。
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