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岡田将生「ザ・トラベルナース」には「ドクターX」後継医療ドラマとしての真価が問われる(碓井広義/メディア文化評論家)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月23日 9時26分

岡田将生「ザ・トラベルナース」には「ドクターX」後継医療ドラマとしての真価が問われる(碓井広義/メディア文化評論家)

岡田将生(C)日刊ゲンダイ

【碓井広義 テレビ 見るべきものは!!】

 岡田将生主演「ザ・トラベルナース」(テレビ朝日系)が2年ぶりの復活を果たした。

 このドラマの特色は3つある。まず、あまり知られていなかったトラベルナース(有期契約で仕事をするフリーランスの看護師)をテーマにしたこと。次にナースとして男性看護師を設定したことである。看護師と聞けば女性を思い浮かべる人は今も多い。しかし現場では多くの男性看護師が活動しているのだ。

 そして第3のポイントが、主人公の那須田歩(岡田)と対比する形でベテランのスーパーナース、九鬼静(中井貴一)を置いたことだ。

 歩は、医師の指示を受けずに一定レベルの診断や治療を行うことが可能な「ナースプラクティショナー」の資格を持つ。腕もいいが自信過剰でプライドも高い。そんな歩を「プライドだけが無駄に高く、患者に寄り添えない、不適切で無能なナース!」などと諭せるのは静しかいない。

 前シーズンの舞台は、利益第一主義の院長・天乃(松平健)が君臨する「天乃総合メディカルセンター」だった。今回の「西東京総合病院」では、新たに院長に就任した薬師丸(山崎育三郎)がもくろむ「改革」が、さまざまな波紋を起こしそうだ。

 12年も続いた「ドクターX」が、12月公開の「劇場版」で幕を閉じることが報じられた。〈後継医療ドラマ〉としての真価が問われる秋になる。

(碓井広義/メディア文化評論家)

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