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介護状態を防ぐ「酒向メソッド」の高齢者トレーニングとは?【正解のリハビリ、最善の介護】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月23日 9時26分

 トレーニングには「RM法」を用います。RMとはレペティション・マキシマムの頭文字をとったもので、最大反復回数という意味です。ある決まった運動強度に対して何回反復して関節運動を行うことができるかによって、自分の最大の運動強度を判断する方法になります。1回持ち上げられる運動強度(1RM)の○○%の運動強度を表す時には、「○○%1RM」と表記します。

 高強度トレでは、90歳の男女10人が高強度(80%1RMを8回が1セット)で週3日、8週間行った結果、筋肉の断面積が111%に肥大して、1RMが174%に増加しました。90歳代でも筋肉は増えて、筋力も増大するのです。

 また、40~50%1RMを8回行う中強度トレでも筋肥大が得られました。さらに、20~30%1RMの低強度トレは体力のない虚弱高齢者に実践しやすく、10~15回を繰り返すことで筋力が増強できました。このため、筋力のない高齢者の筋力増強には、先に挙げた9種類の抗重力筋に対する中強度か低強度の運動メニューを8~10種類作成し、1セット8~15回を週2~3回、8週のプログラムで導入します。筋力を維持する目的では、週1回の継続でよいでしょう。

 その際、大切になるのは有酸素運動です。有酸素運動は5分以上を継続することが基本で、一般的には、歩行、速足、ジョギング、トレッドミル、バイク、エルゴメーター、プレステップなどを行います。

 われわれは、筋力とバランス、関節可動域を鍛える総合プログラムを40~50分間継続して行うことが重要と考えており、これが体力を増強する良好な有酸素運動トレーニングになります。この総合プログラムを実践できるセラピストやインストラクターを育成していて、全国に高齢者健康筋トレ環境を届けたいと考えています。ただし、90歳以上まで非介護を継続するために、選択するパーソナルジム週1回の料金は月1万2000円程度であることが大切と思います。

(酒向正春/ねりま健育会病院院長)

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