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旧ジャニーズの非人道的対応に批判の嵐…Nスペ「ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像」で浮き彫り

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月24日 9時26分

旧ジャニーズの非人道的対応に批判の嵐…Nスペ「ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像」で浮き彫り

東山紀之社長(C)日刊ゲンダイ

 旧ジャニーズ事務所の創業者である故・ジャニー喜多川氏による連続性加害で、被害者への補償にあたるスマイルアップ社(東山紀之社長)の正体が浮き彫りになってきた。先のNHKスペシャル「ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像」で、補償も謝罪もせず、居直るような対応をとる補償本部本部長の発言が世に伝わり、批判の声が殺到している。

 被害者のひとりで、初代「ジャニーズ」のメンバーだった故・中谷良さんの無念さを思い、補償を申告した姉の幸子さんに対して、こう言い放ったのである。

「会社の中でジャニーズに反抗する本を出している人にお金なんか出せないという話になった」

 補償本部長は「お金はいいの。でも、どういう謝り方をしていただけるのか」とする幸子さんに「心の底からおわびができない」「それって、東山(紀之社長)がするの? ちょっと僕は納得いってない」などと持論を展開していく。「ジャニーズに反抗する本」としたのは、中谷さんがジャニー氏の性加害の実態を訴えた著書「ジャニーズの逆襲」(データハウス)とみられるが、この本が出版されたのは1989年のこと。幸子さんが「そんなに影響ありましたか? 弟の本で」と向けたところ、「僕、その時期のこと知らないんで」としつつも、こう言ってのけた。

「本を書かれて(ジャニーズが)痛めつけられたのは間違いないんで。なんでこっちが謝罪しないといけないんですか。会社としてはすごくつらい目にあったのは間違いないんで」

 まるで中谷さんが加害者で、自分たちは酷い目にあった被害者のような口ぶり。これには厳しい声があがっている。

「スマイルアップは全く、被害者に寄り添ってないことが浮き彫りになりました。東山はただのお飾りでしかなく、自分の芸能界復帰に目が向いているのかも知れないが、裏で補償問題を仕切る弁護士のやり口が見え隠れしている。補償というより被害者を買い叩くような舞台裏があっての、この補償本部長の発言なのでは」(マスコミ関係者)

■わざと時間を使って、兵糧攻めをしているようにもみえる

 実際、スマイルアップの被害者を軽んじた対応はこればかりじゃない。当事者のひとりがこう言う。

「スマイルアップは補償対応を『救済委員会』と称する弁護団に丸投げしているのですが、『当事者の会』関係者に対しても『検討する』を繰り返すばかりで、なしのつぶて。元副代表の石丸志門氏との調停でも、石丸氏が絶対に受け入れない補償額を提示した挙げ句、石丸氏が合理的な査定の根拠を説明して欲しいと求めたら『説明できないかもしれない』という訳のわからない言い草だったそうです。困った石丸氏の折衷案もまた『検討する』としたまま、なんの連絡もよこさない。わざと時間を使って、兵糧攻めをしているようにもみえる。被害者たちが、疲れ果てて補償交渉を諦めるのを待っているのではないか。最近はメールを送っても返答どころか、受信確認のメールすら来なくなったといいますから」

 非情かつ横暴ぶりは、ジャニーズ事務所時代からなにも変わっていないのだ。芸能リポーターの小柳美江さんが言う。

「被害を申し出た方々はスマイルアップに問い合わせてもその返信すらなく、ただ待たされている。我慢している。そんな酷い状況に置かれているのに、さらに誹謗中傷まで受けて、精神的にもつらい状況に追い込まれているのです。(スマイルアップは)それでも心が痛まないのでしょうか」

 非人道的対応をみれば、東山社長の「法を超えての救済、補償」という言葉は大ウソのようだ。

  ◇  ◇  ◇

 わずか1年で「全てがなかったこと」になりそうだ。●関連記事【もっと読む】NHKは「人権より視聴率」で旧ジャニーズ解禁の愚…「活躍や話題性を理由に起用」は“方便”…では、NHKのご都合主義ぶりについて伝えている。

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