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不都合な真実を報じたメディアを敵対視…メリー氏の考え方は、会社が生まれ変わった今も継承されている

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月24日 9時26分

不都合な真実を報じたメディアを敵対視…メリー氏の考え方は、会社が生まれ変わった今も継承されている

東山紀之社長(C)日刊ゲンダイ

【芸能界クロスロード】

「ジャニーとメリー知られざる来歴」

 20日に放送されたアイドル帝国を築いたジャニー喜多川とメリー喜多川の足跡をさまざまな人の証言で構成したNHKスペシャル。以前は口を閉ざしていた人が、ジャニーズの呪縛から解き放たれ実名、顔出しで明かした。

 ロスで過ごした若き日の姉と弟の生活は初めて知る話も多かったが、創成期のグループ“ジャニーズ”のメンバー中谷良さん(故人)の姉と“SMILE-UP.社”の補償本部本部長との電話のやりとりは驚きだった。昔、暴露本を出した中谷氏を「本を書かれて痛めつけられたのは間違いないので」と謝罪を拒否。生前メリー氏は不都合な真実を報じたメディアを敵対視していた。会社が生まれ変わった今も社員に継承されているかのようだ。最終的に東山紀之が姉と面会。謝罪したことを姉は弟の墓前で報告した。

 元テレビ東京局員でジャニーズ担当者はメリー氏と衝突した苦い体験を語った。

 ある事件を巡り激怒したメリー氏は「おたくの局からうちのタレントを引き揚げます」と宣告。実行に移した。人気タレントの出演拒否は局の弱点。後に和解したものの、メリー氏の当時の手腕を物語るものだった。他のテレビなどメディアも同じことが言える。

 ジャニー氏の性加害問題もしかり。大半のメディアは知りながらジャニーズに忖度して報じなかった。結果的に隠蔽に加担する形になった。問題視されてきたメディアの沈黙である。NHKも自戒の念を込めて「なぜメディアは沈黙したのか」を検証した特番だったが、現NHKの芸能班の方の話も欲しかったが、元NHKの役員で2年前に退局した若泉久朗氏を直撃していた。

 現在の「STARTO ENTERTAINMENT」社の顧問を務める若泉氏はジャニーズと癒着疑惑があった人物。芸能界でも「なぜ、NHKから天下りするようにジャニーズに入ったのか」いぶかる人がいた。今回の番組担当者も取材に応じない若泉氏をついに直撃という手段に出た。

「番組は社会部が作っている。芸能班との確執を垣間見た」という声もあるが、NHKの元身内からの思わぬ直撃に戸惑う若泉氏の様子も流された。後日、「立場上、話せない」と文書で回答した。

 今月16日、“スタート社”のタレントの新規起用の再開を発表してから程なくしての今回の特番。「矛盾している」という声もあるが、旧ジャニーズとの付き合いに終止符を打つものとも思えた。見た感想は立場によってさまざまだが、現所属タレントは複雑な思いで見ただろうと思う。

 NHKと事務所の関係をよそに、退所者の活動が活発化している。近藤真彦はバラエティーに出演。ジャニーズ時代の昔話を自分の言葉で話しスタジオを沸かせた。少年隊の錦織一清は「週刊文春」の阿川佐和子対談に登場。性加害を問われ「僕たちは犯罪者に育てられた子どもたちだよね」と話し、東山紀之が会見でジャニー氏を「鬼畜の所業」と発言したことに、「社会からは共感を持たれるけど、僕らは色眼鏡で見られる覚悟が必要」と諭した。少年隊のもうひとり・植草克秀は21日の「ぽかぽか」(フジテレビ系)に出演。NHK特番には触れなかったが、東山とは「連絡取れていない」ことを明かした。ジャニーズ退所者が息を吹き返してきた。

(二田一比古/ジャーナリスト)

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