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小林綾子さんは時代劇「剣客商売」の「おはる」が俳優の転機に…「私の素に近い役柄でした」【その日その瞬間】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月28日 9時26分

小林綾子さんは時代劇「剣客商売」の「おはる」が俳優の転機に…「私の素に近い役柄でした」【その日その瞬間】

小林綾子さん(提供写真)

【その日その瞬間】

 小林綾子さん(俳優/52歳)

  ◇  ◇  ◇

 朝ドラ「おしん」で一世を風靡した俳優の小林綾子さん。ターニングポイントと話してくれた瞬間は故・藤田まことさんと夫婦役を演じた人気時代劇「剣客商売」。「おしん」のイメージを変えてくれた作品であり、役者として藤田さんから多くを学んだという。

 連続時代劇ドラマ「剣客商売」は私にとって大きな影響を与えてくれた撮影現場だったと思います。出演していた年数も長かったですし(※池波正太郎原作のシリーズで1973年スタート。藤田まこと版は98~2010年でシリーズ5作、SP6作)。

 最初に藤田さんとの思い出の写真のお話を。

 以前の京都の撮影所で撮った、撮影の合間のスナップです。

 衣装など支度を終えてロケに出る前に事務室で待っていましたら、たまたま藤田さんもいらしたので演技事務の方が撮ってくださったんです。スペシャルドラマを合わせて13年ほど出演させていただきましたが、その写真がいつのものかはちょっとわかりません。衣装からしてシリーズの後半かなと思います。

 ホワイトボードが写っていますが、撮影スケジュールの管理やタクシーの手配などを行うところなんです。役者やスタッフがよく出入りして、出発前に雑談する場所でもありました。

職人気質のスタッフさんが徹底していい作品を作るという雰囲気がすごかった

「剣客商売」の撮影をしていたのは藤田さんがやられていた必殺仕事人シリーズのスタッフさんが多くて、さすが絆の強いしっかりしたチームワークのプロ集団でいらっしゃるなあと感じました。

 職人気質のスタッフさんが徹底していい作品を作るという雰囲気がすごかった。手際がよくてまさに職人の仕事をされている感じでした。

 アカデミー賞を受賞しているようなスタッフさんも多いのですが、例えば照明さんは「昨日寝てへんやろ!」と私の顔を見ただけですぐわかって「女優さんは8時間は寝ないとあかんで!」とアドバイスをしてくださったり。本当に仲のいい現場で、いろいろ勉強させていただきました。

 撮影時間は長いですから、ごくたまに間延びするような時間があると、藤田さんが「よし、いくぞ!」とみなさんに声をかけたりしてピリッと締めていました。監督さんがそういった声がけをしますが、藤田さんがおやりになると、またさらに現場が引き締まりましたね。

 藤田さんとの思い出話は尽きません。撮影期間はほぼ毎日と言ってもいいほどみなさんを連れて飲みに出かけてましたよ。こういう豪快な役者さんはもうなかなかいらっしゃらないのではないかと思います。

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