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岩井姉妹ワンツーフィニッシュでも「客離れ」に拍車…今季33試合のうち20試合がギャラリー減

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月28日 11時35分

岩井姉妹ワンツーフィニッシュでも「客離れ」に拍車…今季33試合のうち20試合がギャラリー減

岩井千怜(C)共同通信社

【樋口久子・三菱電機レディース】最終日

「千両役者がいなくなるのは痛いですよ」

 ツアー関係者がこう漏らしたのは岩井明愛・千怜の姉妹のことだ。

 国内女子ツアー「樋口久子・三菱電機レディース」(埼玉・武蔵丘GC=6650ヤード・パー72)最終日、妹の千怜もが通算16アンダーで優勝。今季3勝目、ツアー通算7勝目を挙げて「地元埼玉で優勝することが今年の目標でもあったので、うれしいです」と笑顔を見せた。

 姉の明愛は14アンダーで2位。埼玉出身の双子の姉妹がワンツーフィニッシュで締め、地元ファンは大いに沸いた。

 18番(510ヤード・パー5)のグリーン脇でこの日一番の歓声が挙がったのが明愛(今季3勝、通算6勝)の放った一打だ。フェアウエーからの第2打はピンまで約250ヤード。岩井姉妹の代名詞ともいえる「直ドラ」で、ピン右手前8mに2オン。イーグルパットはカップの左淵をわずかに外れたものの、難なくバーディー。16番からの「3連続」で最終日ベストの66をマークした。18番は妹の千怜も3.5mのバーディーパットを沈め、自ら歓声を煽るパフォーマンスを見せた。

「この日のギャラリー数は4752人。3日間で延べ1万3380人が会場を訪れた。すべてが岩井姉妹のファンではないでしょうが、2人とも実力があって、ファンへ魅せるゴルフを意識している。強い選手はいても、プロとしてファンのことをここまで考えている選手はなかなかいません。来季は米女子ツアーで戦うため、今年12月の最終予選会を受けて、おそらく通過するでしょう。大会を主催する企業からすれば、本戦だけでなく、プロアマ戦や大会前夜祭も大事なイベントです。これだけの人気と実力を兼ね備た役者がいなくなるのは正直、痛いと思いますよ」(前出・関係者)

 日本ゴルフトーナメント振興協会の資料を見ると、人気絶頂に見える国内女子ツアーも今季33試合が終了し、昨季よりギャラリー数が減っている大会が20もある。12月の予選会には岩井姉妹だけでなく、山下美夢有、竹田麗央、二次予選会から駒を進めた原英莉花も参戦する。人気者が合格すればするほど、ギャラリー減の流れは加速しそうだ。

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