なでしこが韓国を4-1で圧倒フルボッコ! 20歳前後の若手躍進で未来は明るい?
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月28日 17時13分
中堅組の左SB北川が前半32分に代表初ゴールを決めた(C)Norio ROKUKAWA/office La Strada
【鈴木良平の「クールアイ」】
26日に国立競技場で行われた女子日本代表(なでしこジャパン)と韓国女子代表との一戦は、世界ランク7位のなでしこが同19位の韓国を寄せ付けず、4-0の快勝という結果に終わった。
個々の選手のパフォーマンス、チームの総合力ともに世界ランクの隔たり以上の実力差を実感した。
なでしこのストロングポイントに「中盤の選手たちの充実ぶり」が挙げられる。韓国戦に佐々木則夫代行監督は「4DF-4MF-2FW」の布陣で臨んだ。
ボランチで先発した大黒柱のMF長谷川唯(27=マンチェスターC)と背番号10のMF長野風花(25=リバプール)が、的確なポジショニングから左MF中嶋淑乃(25=広島)、右MF藤野あおば(20=マンチェスターC)と好連係見せて分厚い攻撃を展開した。後半から投入されたMF谷川萌々子(19=ローセンゴード)、MF浜野まいか(20=チェルシー)、FW(登録)塩越柚歩(26=浦和)も持ち味をいかんなく発揮し、攻守に躍動しながら先発組と遜色のないパフォーマンスを演じた。
特筆すべきは、まだまだ伸びしろのある20歳前後の若手の大半が、欧州の強豪クラブで活躍していること。アグレッシブなプレーで味方選手を活気付けるのはもちろん、時に老獪なプレーでチーム全体に落ち着きをもたらしている。
若手たちが所属クラブでの鍛錬でさらなるレベルアップを図り、その経験値を女子代表に還元していけば、なでしこの世界ランクは右肩上がりとなり、主要世界大会でメダルを狙えるだろう。
FW陣、DF陣のパフォーマンスも上々だった。
CBの熊谷紗希(34)と南萌華(25)のローマ組はミスする場面も散見されたが、90分を通して及第点のプレーだった。代表15試合目の右SB守屋都弥(28=神戸)、先制点を決めた代表14試合目の左SB北川ひかる(27=ヘッケン)といった中堅組の奮闘も、若手とベテランに好刺激を与えている。
代表監督不在、観客動員の不振、国内WEリーグの低迷など女子サッカーには改善点も少なくないが、現時点でなでしこジャパンは進化を遂げている。今後も注目していきたい。(鈴木良平/サッカー解説者)
◇ ◇ ◇
なでしこはパリ五輪でまさかのメダルなしに終わったが、初代監督の鈴木良平氏は「決して悲観することはない。光明を見た」と話している。いったいどういうことか。どこに今後を期待できる要素があるのか。
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