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井上中日「矢野燿大ヘッド」招聘プラン立ち消えに…“元阪神監督”の看板などが足かせ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月29日 11時32分

井上中日「矢野燿大ヘッド」招聘プラン立ち消えに…“元阪神監督”の看板などが足かせ

中日・井上一樹新監督(C)日刊ゲンダイ

 昨28日、中日は井上一樹新監督(53)を支える6人の新任コーチを発表。

 元ソフトバンクの三冠王・松中信彦打撃コーチ、今季は楽天で二軍を担当した小山伸一郎投手コーチらが入閣し、二軍監督は今季までヘッド、投手コーチを歴任した落合英二氏が務める。

 全コーチ陣は近く発表される見通しだが、井上監督は自身の右腕となるヘッドコーチに、元阪神監督の矢野燿大氏を招聘するプランを温めていたという。

 名古屋の地元関係者の話。

「井上監督は19年オフ、矢野監督時代の阪神に打撃コーチとして入閣。21年からの2年間はヘッドとして支えた。3歳年上の矢野さんとは現役時代、中日で同じ釜の飯を食った仲。阪神退団後の昨年には矢野さん主催のトークショーに出演するなど、盟友関係は続いています。井上-矢野体制が実現すれば、阪神時代とは逆に、矢野さんが井上監督を支える構図になります」

名古屋周辺では入閣期待が高まってたが…

 しかし、このプランは結局、実現しなかったという。前出の関係者が続ける。

「矢野さんの監督時代のモットーは『超積極』。個々の選手が持っている可能性を信じ、失敗を恐れずトライし続けることが大事だと説いた。そうして、近本や大山を主力として一本立ちさせた面もある。今の中日は、前任の立浪監督が時に選手に打撃フォームを強制するなど、選手の可能性を引き出しきれなかった。今の中日には、矢野さんの指導によって才能が開花する選手は多いとみる向きは少なくない。

 しかも今夏、中日のOB戦で27年ぶりにドラゴンズのユニホームに袖を通したことで、名古屋周辺ではにわかに入閣への期待が高まっていました。でも、阪神の監督をやった人が中日でヘッドに就任するとなると、阪神ファンはもちろん、中日内で反発が起きないとも限らない。矢野さん自身、まだ55歳で年齢的にも阪神監督再登板の目がないわけでもない。そうしたもろもろの事情もあり、プランは立ち消えたと聞きました」

 “夢”のコンビ結成は実現しなかったが、井上監督に受け継がれた「矢野イズム」が中日再生の呼び水になるかもしれない。

  ◇  ◇  ◇

 歴史的な低迷を続ける中で新体制が始動したが、課題は山積みだ。そのひとつが「中田翔の扱い」で、中日では中田翔を巡るジレンマが発生しているという。いったいどういうことか。

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