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今季で終幕「ZOZOチャンピオンシップ」の継続大会は1グリーンのコースで開催するべきだ(宮崎紘一/ゴルフジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月1日 9時26分

今季で終幕「ZOZOチャンピオンシップ」の継続大会は1グリーンのコースで開催するべきだ(宮崎紘一/ゴルフジャーナリスト)

ZOZOの会場は2グリーンだった(撮影)宮崎紘一

【世界ゴルフ新潮流】

 今年もメジャー2勝のJ・トーマスや、日本でも人気のR・ファウラー(共に米国)らの活躍で大盛況に終わった日本開催の米PGAツアー「ZOZO選手権」(千葉・習志野CC)は、6年契約の最終年ということもあって今後の開催見通しは不透明だ。

 それに関して気になることがある。第1回のZOZO選手権が開催された2019年にPGAツアーのフェイスブックに掲載された記事だ。そこには「18ホールに36個のグリーン」というタイトルと共に「日本でのZOZO選手権会場のアコーディア・ゴルフ習志野CCは1ホールに2つのグリーンを有し、これは日本ではごく当たり前になっている」という2グリーンの写真入りでの説明があった。

 ゴルフコースはターゲットゲームの本質から見ても、最終の「的」であるカップが切られるグリーンは、1つであるのは世界の常識だ。ゴルフに限らずスポーツ競技場のフォーマットは、ルールも含め世界共通でなければ競技は成り立たない。2グリーンは使用しているグリーンを狙う際、戦略にも大きく影響する。

 ところが、ゴルフに関しては、世界中で日本だけが「世界の常識」と異なる2つのグリーンを採用しているコースが今も多い。本場の米ツアーをはじめ、世界中のゴルフ関係者が首をかしげるのも不思議ではない。     

 先の記事は、取り立てて「2グリーン」批判しているわけではないが、この2グリーンに真っ向から反対している人物がかつていた。メジャー18勝で“帝王”の愛称で日本でもお馴染みのJ・ニクラスである。

 日本とは親交の深いニクラスだが、日本ゴルフ協会(JGA)主催の日本最高権威の大会で、ナショナルオープンと位置づけられている日本オープンには、ただの一度も出場していない。その理由を日本の関係者に聞かれたとき、こう述べている。

「1ホールに2つのグリーンのおかしなコースでの競技はゴルフではない別のゲームだ。なぜそんな大会に私が出なければならないのだ?」

 この意見もあってか、ライバルだったA・パーマーやG・プレーヤーをはじめ、T・ウッズ、R・マキロイといった、世界の頂点に立った多くの者は、日本オープンに出場していない。

 おまけに、日本におけるゴルフルールの統括団体であるJGAは近年まで、サブグリーンに乗った球をそのまま打たせるというルールをゴリ押ししてプロの試合でも混乱を招いてきた。

 今年の男女ナショナルオープンの会場は東京GCと大利根CC西C。いずれも2グリーンのコースだった。ZOZO選手権を別な形で継続するなら、ぜひとも1グリーンのコースで開催してもらいたい。

(宮崎紘一/ゴルフジャーナリスト)

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