フジテレビ「日本シリーズ取材パス没収」をなぜNPBは説明しないのか…元テレ朝弁護士が疑義
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月2日 9時26分
そうした強い立場にあるNPBが、日本シリーズという他に代えられないスポーツイベントを取材できないという不利益を、「ワールドシリーズを放送したから」という取材とは関係ない理由で与える。これが「優越的な地位を濫用した」といえるかどうかは別として、不条理な処分だと思う。しかもこうした処分がもたらすのは「日本シリーズの取材・報道が減る」という結果なのだから、「野球事業の推進」というNPBの目的に逆行するのではないか。
そして何より疑問なのが、この件についてNPBが公式にコメントをしていない点だ。取材パス没収という重大な処分を下すのであれば、その理由ははっきり示されなければならない。もしフジがワールドシリーズを放送することが取材を禁ずるほど重大な背信行為だと考えるなら、NPBは正々堂々と処分を公表し、その大義名分を説明すべきだ。それをせずに水面下で取材パスを取り上げることは公明正大とはいえないだろう。
今月5日、NPBは今季のセ・パ公式戦の入場者数が2658万人を超えて過去最高になったと発表した。その背景には各球団の営業努力に加え、大リーグでの大谷選手の活躍を入り口にした野球全体への関心の高まりもあるはずだ。そんな中での今回の取材パス没収は、好循環に水を差すものでしかないのではないか。そんな危惧をおぼえた。
(文=西脇亨輔/弁護士)
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フジ取材パス没収の裏で何があったのか。●関連記事【もっと読む】露呈したNPBの傲慢とスポンサーへの媚びへつらい…フジテレビから“取材パス没収”のバカらしさ…に詳しい。
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