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街で見かけた風景を「大儲け」に変えられる人と、気づかずスルーする人の“決定的な差”

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月2日 9時26分

 表示灯による製品と同じように、街や駅などでよく見かけるものとしては、自動ドアも挙げられます。

 このステッカーが貼られた自動ドアを一度は通ったことがありませんか?(写真参照)

 これは、ナブテスコという企業が展開する自動ドアブランド「NABCO」のマークです。ナブテスコの建物用自動ドアの国内シェアは約55%を誇ります。

 表示灯を例に独占を考えてきましたが、独占や圧倒的シェアは屋外に限りません。

 誰でも見たことがある、鍋料理に使う固形燃料を作っている企業をご存じですか?

 飲食店や旅館での食事の際に、見たことがあるのではないでしょうか。この固形燃料はニイタカという企業が国内シェア6割以上を占めています。

 実は、ニイタカが高いシェアを誇っているものは、固形燃料だけではありません。業務用の洗剤やアルコール消毒剤もニイタカが手がけているのです。

コロナ禍のアルコール需要で株価は約3.5倍上昇

 アルコール消毒剤といえば、コロナ禍に手指のアルコール消毒が推奨されました。その影響もあり、2020年6〜7月にかけてニイタカの株価は創業以来の最高値を記録。コロナ禍以前の2020年初頭の株価に比べ、約3.5倍に上昇したのです!

 どこでも同じものを見かける。そして、今後の成長を見込める。こうした「独占+成長のストーリー」を見逃さないよう、目の前の世界をしっかりと見ることが投資には欠かせないのです。

 逆にいえば、投資を始めると日常の見え方が今までと違ってきます。その楽しみも感じてもらえたら、もっと投資にのめり込めるはずです。 この「独占」や「圧倒的シェア」ですが、四季報でも探すことができます。

 会社四季報オンラインの検索機能で「独占」または「【特色】シェア」(【特色】とシェアの間にスペースを入れます)と入力して調べるだけでさまざまな銘柄を見つけることができますので、ここから始めてみてもいいかもしれません。

  ◇  ◇  ◇

▽渡部清二(わたなべ・せいじ)
 複眼経済塾 代表取締役・塾長 1967年生まれ。1990年筑波大学第三学群基礎工学類変換工学卒業後、野村證券入社。野村證券在籍時より、『会社四季報』を1ページ目から最終ページまで読む「四季報読破」を開始。25年以上継続しており、2024年秋号の『会社四季報』をもって、計108冊を完全読破。2013年野村證券退社。2014年四季リサーチ株式会社設立、代表取締役就任。2016年複眼経済観測所設立、2018年複眼経済塾に社名変更。清泉女子大学にて就職講座を6年担当するなど、投資家以外への教育にも熱心に取り組んでいる。『会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方』(東洋経済新報社)がベストセラーになり、その後著書多数。

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