一世風靡したあのディスカウント店の初期に「大儲け」を予感の私が考える10倍伸びる株の見つけ方
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月2日 9時26分
「そろそろ投資をはじめたい。」(サンマーク出版)
買った株が大幅に値上がりしたーー。
株式投資をしている人のそんな逸話を耳にすると、うまくいっていない人や株式投資の経験のない人は「本当なのか」と訝るかもしれない。しかし、1冊で2000ページにも及ぶ『会社四季報』を27年間で108冊全ページ読破する渡部清二さんは、「10倍株は誰でも見つけられる」と言う。新著「そろそろ投資をはじめたい。」(サンマーク出版)より一部抜粋、再構成してお届けする。
◇ ◇ ◇
株式投資において、私が行きついた法則は「株式市場は森羅万象を含む。ただし、勉強したものに微笑む」というものです。つまり、株に関心を持って勉強はしなければいけません。
とはいえ、投資の世界にも、ギャンブルの世界でよくいわれる「ビギナーズラック」があるのも事実です。
私が塾長を務める投資・経済スクール「複眼経済塾」でも、完全な投資初心者が1年ほどで2、3倍になる銘柄を見つけることもよくあり、10倍株を見つける猛者もいます。
かくいう私も、10倍株の魅力に取りつかれたのはビギナーズラックからでした。今から遡ることおよそ四半世紀前の1998年。私は当時勤めていた野村證券の先輩からの厳しい指導で、四季報を長編小説のように1ページ目から最終ページまで約2000ページすべて読む「四季報読破」に邁進していました。
「四季報読破」を始めて1年経った読破4冊目、1998年4集秋号を読んでいたときのことです。私の目に一つの銘柄が飛び込んできました。当時の私は、その銘柄を証券セールスとしてお客様に勧めました。
それはかつて存在したシートゥーネットワークという銘柄で、加工食品のディスカウントストア「つるかめランド」を、関東地方を中心に展開する企業の株でした。今では小売店の創意工夫による「安売り」は当たり前になりましたが、当時はまだ珍しく、つるかめランドでは加工食品をどこよりも安く販売していたのです。
このシートゥーネットワークこそが、私が初めて見つけた10倍株銘柄でした。
さて、安売りが常識ではなかった時代になぜシートゥーネットワークはつるかめランドで安売りを実現できたのでしょうか。それには理由がありました。
その理由とは、ナショナルブランドのトップブランドではなく、当時は一般的ではなかったセカンドブランドを取り揃えていたことでした。例えば、マヨネーズ一つとっても「キユーピー」ではなく、値段は安くても味は確かな「ケンコーマヨネーズ」を扱うというものです。
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