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農相・法相の後任人事でも石破カラー封印…「党内融和」優先に世論ますますがっかり

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月5日 11時32分

農相・法相の後任人事でも石破カラー封印…「党内融和」優先に世論ますますがっかり

小里農相の後任に江藤拓元農相(C)日刊ゲンダイ

 衆院選で落選した2閣僚の交代人事がようやく出てきた。石破首相は、小里泰弘農相(66)の後任に江藤拓元農相(64)、牧原秀樹法相(53)の後任には鈴木馨祐元外務副大臣(47)を充てる方向で調整しているという。これについて自民党内からは、「党内融和を重視した人事」との声が聞こえる。

 江藤氏は農相経験があり、起用されれば再登板だ。党の農林部会長も務めるなど農政に詳しい。国会答弁など安定感を求めたとも言えるが、江藤氏は先の自民党総裁選で、旧岸田派が推した林芳正官房長官の陣営の責任者を務め、決選投票では高市早苗前経済安保相に投票していた。

「江藤さんが農相だったのは、2019年からの1年間で安倍政権の時です。つまり、江藤さんの起用は旧岸田派だけでなく、高市さんや旧安倍派からも文句を言われない人事。江藤さんは同じ農水族の森山幹事長とも関係はいい」(自民党関係者)

自民党重鎮への配慮も

 鈴木氏は裏金事件を受けた政治資金規正法の改正で、党の作業チームの座長を務めた。その際、野党案について「再発防止と自民党の力をそぎたいという政局的な話がごっちゃになっている」と言い放つ厚顔ぶりを見せ、話題になった。

 鈴木氏は元財務官僚。そして何より、今も自民党で唯一存続する派閥・麻生派に所属している。

「要は、2大臣の交代人事は、岸田前首相、麻生党最高顧問、森山幹事長ら重鎮の顔色をうかがい、さらに旧安倍派にまで配慮した人事になっている」(前出の自民党関係者)

 先週2日、就任1カ月の石破首相を激励し、岩屋外相がこう発言していた。

「国民の納得と共感が大事だ。マイナスの評価を受けた1カ月の反省を踏まえて、石破カラーをしっかり出す政権運営を心掛けて欲しい」

 衆院選の大惨敗や内閣支持率の急落は、世論の失望を如実に表している。石破首相自身も選挙後の会見で「党内論理優先が厳しい結果につながった」と反省の弁だったが、新たな閣僚人事を見てもこれまで通りの「党内融和」「内輪の論理」が優先。これでは、世論は離反するばかりだろう。

  ◇  ◇  ◇

 石破首相が総裁選や衆院選で掲げた「ルールを守る」のスローガン。有権者の中には期待を抱いた人もいただろうが、ふたを開けてみれば、姑息なルール破りのオンパレード。●関連記事『【もっと読む】「ルールを守る」石破自民が早くも破った…会派入り要請した萩生田氏、平沢氏を「党所属議員」と扱わないインチキ』で詳報している。

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