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大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月7日 11時32分

大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

大谷翔平(C)ロイター/USA TODAY Sports

 ドジャース・大谷翔平(30)が日本時間6日、ワールドシリーズ第2戦で脱臼により損傷した左肩関節唇を修復する関節鏡視下(内視鏡)手術を受けた。

 7日、GM会議が行われているテキサス州サンアントニオで報道陣に対応したブランドン・ゴームズGMは大谷の状態について「術後の経過はとてもいい」と説明。「彼はリハビリに時間を費やすことになるが、スプリングトレーニングに向けて万全な状態になると期待している」と話した。

 メジャーでは肩の脱臼が原因で手術を受けるケースは珍しいことではない。昨季、エンゼルスで大谷とバッテリーを組んだ若手捕手のローガン・オホッピー(24)も関節唇損傷を修復。当初、全治6カ月と診断されたが、懸命な治療とリハビリの末、4カ月で復帰した。今年10月に右肩関節唇を手術したレッドソックス・吉田正尚(31)も来季開幕には間に合うという。

 元中日のチームドクターで現在は亀戸佐藤のり子クリニック院長の佐藤のり子医師がこう言う。

「損傷した関節唇を修復するには、スーチャーアンカー(縫合糸がついた小さなビス)で乖離した関節唇を関節窩に縫い合わせ、上腕二頭筋長頭部を安定させます。この手術を受けると通常、復帰までに4~6カ月を要します。ただ、ワールドシリーズが終了してから、すぐに手術に踏み切ったことから考えると、脱臼の再発を防ぐためと、開幕に間に合わせるためだと思われます。来年3月のカブスとの日本開幕戦に照準を絞っているのでしょう。今回、大谷選手がメスを入れたのは左肩関節なので、患部の状態次第では来季の開幕に間に合う可能性はあります」

 早期復帰が望めるのは朗報だが、大谷がメスを入れるのはこれで5度目だ。

 日本ハム時代の2017年の「右足関節有痛性三角骨(足関節後方インピンジメント)」除去に始まり、エンゼルス時代の18年には損傷した右肘靱帯を修復するトミー・ジョン、19年は左膝の二分膝蓋骨、23年には右肘のハイブリッドと続き、手術は今回で2年連続となる。右肘を故障した際には、再生療法であるPRP(多血小板血漿)を2度受けており、毎年のように、大がかりな体のメンテナンスを施しているのだ。

 規模の大小にかかわらず、ここまで手術を強いられているのは心身の消耗が激しい二刀流の弊害といっても過言ではないだろう。

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 リアル二刀流元年の21年から昨季まで、先発登板した翌日も休むことなくDHとして打席に立ち続けてきた。22年は15勝、34本塁打、昨季は10勝、44本塁打をマークし、1918年のベーブ・ルース以来のダブル2ケタ(勝利と本塁打)を2年連続で達成したのと同時に、アジア人初の本塁打王を獲得。21年と23年にはヤンキースの長距離砲であるジャッジを抑えてア・リーグMVPを受賞した。DHに専念した今季はメジャー史上初の「50-50」(54本塁打、59盗塁)の金字塔を打ち立てるなど、投打にわたってハイレベルなパフォーマンスを発揮している。

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