藤川阪神を待つ虎OBとの“場外戦” 生え抜きとはいえ《後ろ盾なし》《指導経験ゼロ》の厳しい現実
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月8日 11時32分
阪神・藤川球児監督(C)日刊ゲンダイ
久しぶりに公の場に現れた。先日、「オーナー付顧問」に就任した阪神の岡田彰布前監督(66)である。
岡田顧問は編成権を持たないアドバイザーとして、球団から野球全般の助言を要望された。藤川球児監督(44)や首脳陣、選手へのアドバイスの他に、他球団の視察を行い、解説者としての仕事もこなすという。
選手への指導については「しないしない。指導料はもらってない。口代はもらっているけど」と笑った岡田顧問。歯に衣着せぬ発言に期待するメディアが今後も群がることは間違いない。
「岡田顧問はあくまでフロントの人間。さすがに藤川野球について真っ向批判することはないでしょうが、必ずしも、藤川政権を支持しているOBばかりではありません」
とは、古株のOBだ。
「川藤幸三会長から次期OB会長を託された掛布雅之さんは自身のYouTubeチャンネルで、球団が岡田監督に続投要請することなく“解任”を通達したことに、『(現役時代に)一緒に戦ってきた岡田がこういう形でユニホームを脱ぐのはすごく寂しい』と怒りの声を上げた。これに同調する声は少なくない。球団主導で就任した藤川監督の手腕に対し、『指導経験がないのに大丈夫なのか。二軍監督や一軍ヘッドをやってからでも遅くなかったのではないか』『ここまで若返りを図らなくても、適任はいるはずだ』などと懐疑的に見るOBもいる。
岡田監督には最長老OBの吉田義男さんという後ろ盾があったから、OB内から目立った采配批判は出なかったが、藤川監督は生え抜きとはいえ、これという後ろ盾はいない。まして、現役時代には自身のYouTubeチャンネルで『嫌いなOB? ひとりいますよ。ただひとりだけキライ。この世界で』などと発言し、OB内で物議を醸した。来季、負けが込むようなら、容赦ないでしょう」
阪神の歴代監督は低迷時、OBからの厳しい“口撃”にさらされてきた。青年監督は“雑音”を封じるためにも、勝ち続けるしかない。
◇ ◇ ◇
退任した岡田前監督は「事実上の解任」だったという。異例のタイミング、手法での退任発表に加え、退任会見すらしないという前代未聞の珍事――。いったい阪神に何が起きていたのか。なぜ名将はお払い箱になったのか。
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