小栗旬が俳優&事務所2代目社長の「二刀流」で狙う芸能界の“構造改革”
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月9日 9時26分
小栗旬(C)日刊ゲンダイ
俳優の小栗旬(41)が、所属する芸能プロダクション「トライストーン・エンタテイメント」の代表取締役社長に就任して1年半ほどだが、早くも結果を出しそうだ。
トライストーンといえば綾野剛(42)や田中圭(40)、間宮祥太朗(31)や赤楚衛二(30)ほか多くの主演級俳優が所属。バラエティー番組でも大人気のピアニスト・清塚信也(41)、紅白歌手のmiwa(34)らも在籍している。
小栗は、子役のエキストラ時代から所属している古参。2005年にドラマ「花より男子」(TBS系)でブレークすると、映画、舞台、連ドラで主役を演じるまでになった。10年には、映画監督としてもデビュー。12月13日には、オリジナルとしては2作目となるオムニバス映画「MIRRORLIAR FILMS Season6」内の「1/96」の公開を控える。NHK大河ドラマには9度も出演しており、22年には「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)で主演を務めた。事務所最大の功労者とあって、創立30周年を迎えた昨年、初代社長の山本又一朗氏(77)の後を継いで2代目に就任した。
トライストーンが10年から継続しているのが、次世代の俳優を発掘・指導する養成システム「TSAL」(トライストーン・アクティングラボ)。今年も、春期に続いて秋期のレッスン生が入った。そんななか、過去最大級となるのが8月に発表した俳優オーディション「TREASURE HUNTING~あなたの才能を探す冒険に出かけよう~」。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)、東宝、ソニー・ミュージックエンタテインメントとの4社による合体オーディションで、大手テーマパークが芸能プロダクションと合体するのは異例。世界で通用する俳優の発掘と育成に本腰を入れた格好だ。
すでに2次審査(対面審査)まで終了。最終審査は来年2月1日にUSJ特設会場で行われる。グランプリはトライストーンと専属契約を、準グランプリはソニー・ミュージックと育成契約を結ぶことが確約されている。
■訳ありの伊藤健太郎も獲得
元来の俳優オーディションと大きく異なるのは、米国ニューヨークを本拠地とするメディア・エンターテインメントグループ会社「NBCユニバーサル」の傘下に収まっている点だ。これは、小栗の積年の夢と符合している。
「19年に語学とアクションを本格的に学ぶために、家族でアメリカに移住していますが、新型コロナの蔓延によって帰国。21年にハリウッドデビュー作となった映画『ゴジラvsコング』が日本公開されたあとに、大河撮影に入ったため、再渡米は先送りになったままです。しかし、アメリカベースのUSJ、これまで多くの作品に出てきた東宝との関係強化によって、“俳優・小栗旬”が抱き続ける世界再進出の可能性がグンと増す。くしくも来年は、Netflixのドラマが2本も世界配信されます。跳躍できるシチュエーションが整うだけに、頓挫した夢の続きを見られるかもしれません」(エンタメライターの伊藤雅奈子氏)
トライストーンは、「TREASURE HUNTING」を終えたあとの3月15日にさいたまスーパーアリーナで初のファン感謝祭イベント「Tristone Fan Fes2025 ~UNDOKAI~」を開催。ひき逃げ事故を起こして謹慎していた“訳あり”俳優の伊藤健太郎(27)を引き取るなど、攻撃の手を緩めない小栗2代目社長。
既存の芸能界の構造改革を目指す2025年は社長業と俳優の二刀流で真価が問われることになる。
◇ ◇ ◇
伊藤健太郎の「原作は読まない」発言が波紋。これからも映像界の原作軽視という流れは加速するのか。●【あわせて読む】伊藤健太郎の実写化作品で「原作読まない」発言が物議…“移籍後”のオファーにも影響か?…も一緒にご覧ください。
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