今さら政倫審に出席したいって…自民安倍派“裏金参院議員”の遅すぎた懺悔 来年の選挙落選に現実味
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月9日 9時26分
弁明なしの丸川珠代氏は落選(C)日刊ゲンダイ
「愚か者が!」
衆院選で東京7区から鞍替え出馬し、落選した自民党前参院議員の丸川珠代氏(53)ならこう叫ぶに違いない。旧安倍派(清和政策研究会)の参院議員が裏金事件で弁明する機会を得たいとして、参院政政治倫理審査会(政倫審)への出席を検討する声が相次いでいることに対してだ。
旧安倍派の参院議員約20人が6日、国会内で会合を開いて意見交換。出席者からは裏金事件を巡り、政倫審の弁明に応じたいとの意見が出たという。
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、参院政倫審は3月、関与した32人について審査に付すことを全会一致で議決。これを受け、世耕弘成・前参院幹事長(61=現衆院議員)、西田昌司議員(66)、橋本聖子・元五輪相(60)の3人が政倫審に出席したものの、残りの29人は応じず、5月に再び出席要求が議決された際も全員、拒否する姿勢を見せていた。
3月に応じなかった政倫審への出席を8か月も経った今、なぜ積極的に出席する意向を示しているのかと言えば衆院選で自民が惨敗したから。
■弁明は拒否します!キリッ→やっぱり弁明させて
石破茂首相(67=党総裁)は衆院選で、政倫審出席の有無を公認、非公認の判断材料の一つとしていた。来年夏に参院選が予定されている参院議員も政倫審に出席しなければ非公認となる可能性が高い。さらに党本部も衆院選で裏金非公認候補に対する「裏支援」の手口がバレた今、参院選で同じ手は使えないだろう。そうなれば非公認候補は手弁当となり資金は枯渇。選挙運動の場は限られ、「落選」が現実味を帯びる。
このため、慌てて「政倫審に出席して弁明させて」という事態になっているのだが、こうした状況にSNS上ではこんな声が飛び交っている。
《今さら?有権者をバカにしていないか。3月に出席しなかった理由は何だったの?》
《弁明は拒否します!キリッ→やっぱり弁明させて、とは何とも情けない連中だ》
仮に政倫審に出席したとしても、世耕氏らのように「知らなかった」「秘書に任せていた」などと繰り返したら世論の怒りの火に油を注ぐだけ。最低でも「いつから」「誰の指示で裏金作りを始めたのか」「一体何の目的で、何に使ったのか」「脱税を認めるのか」――など、すべてを明らかにしなければ意味がない。
懺悔するには遅すぎた。
◇ ◇ ◇
自公が惨敗した裏金総選挙。関連記事【もっと読む】《政倫審「みんなでサボれば怖くない」…自民・参院裏金議員が全員欠席の言語道断》【さらに読む】《自民裏金議員は半数以上28人が討ち死に…旧安倍派は“大粛清”も「5人衆」は首の皮一枚で4勝1敗》を取り上げている。
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