政治資金規正法「再改正」は企業・団体献金禁止が肝なのに…“ゆ党”国民民主が玉虫色で自民アシスト
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月11日 10時48分
これで幕引きなんて許されない(C)日刊ゲンダイ
裏金事件の影響で衆院選に大敗した自民党が、政治資金規正法の再改正に意欲を示している。
党の「政治改革本部」が7日の幹部会合で、年内の臨時国会での再改正を目指す方針を確認。10日は、小野寺政調会長がテレビ出演で「年内の再改正が必要。この問題に決着をつけたい」と発言し、石破首相も日本維新の会との党首会談後、「早急に議論を詰めて、結論を得ることは日本政治全体に必要だ」と意気込んだ。
自民が検討するとしているのは、使途公開不要な「政策活動費」の廃止、政治資金をチェックする第三者機関の設置、「調査研究広報滞在費(旧文通費)」の使途公開。だが、この3点で「政治とカネ」問題を幕引きさせようとはフザケた話だ。
再改正の肝は「企業・団体献金の禁止」である。立憲民主党、維新、れいわ新選組、共産党、社民党は、これを衆院選の公約に掲げた。立憲の野田代表は、企業・団体献金の禁止を含む規正法の再改正案を野党各党と共同提出したいとしている。これに国民民主党が乗っかれば、少数与党の自民を追い込むことができる。
「ゆ党」国民民主が自民アシスト
ところが、国民の玉木代表は玉虫色。「全党一致であれば反対する理由はない」と、禁止に賛成してもいいかのようなそぶりだが、その心は「自民が反対なので、全党一致できないから賛成できない」である。騙されちゃいけない。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「企業は何らかの見返りを期待してお金を出すわけで、企業・団体献金に問題があることは30年前の政治改革で自民党も認めている。禁止に賛成せず、中途半端に立ち回る国民民主も、やっぱり野党ではなく『ゆ党』ということです」
規正法の再改正案を議論する衆院政治改革特別委員会は立憲議員が委員長だ。野党主導で企業・団体献金の禁止に持ち込まなければ、「政治とカネ」の根本的解決はない。
◇ ◇ ◇
衆院選で4倍増の28議席となった国民民主の玉木代表は急に“モテ期”のハイ状態だが、党内には冷静かつ心配する声が…。●関連記事『【もっと読む】国民民主党に突然“モテ期”到来…与野党の“誘い”に玉木代表ハイテンションも党内は冷ややか』で詳報している。
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