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獅司はレスリングスタイルから脱却したウクライナ人関取第1号 両親には欠かさず仕送りの一面も

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月14日 9時26分

獅司はレスリングスタイルから脱却したウクライナ人関取第1号 両親には欠かさず仕送りの一面も

獅司(C)共同通信社

【大相撲 人気力士丸わかり名鑑】#92

 獅司 大(27歳/雷部屋・前頭16枚目)

  ◇  ◇  ◇

 27歳と決して若くはない。しかし、相撲をまともに始めたのが21歳なのだから、まだまだ伸びしろはあるのではないか。

 ウクライナでは当初レスリングに熱中し、相撲と出合ったのは15歳。その後は国際大会などで実績を重ねた。

「ただ、当時の獅司は相撲技術なんて皆無。上背と腕力だけで勝っていたようなもの。本格的に相撲の稽古を始めたのは来日した2018年からです」(アマ相撲関係者)

 前相撲でデビューし、幕下までは順調だったものの、幕下上位の壁にはね返され続けた。

「当時の獅司は低い姿勢で両腕を前に突き出し、頭をつける……まさにレスリングのフリースタイルさながらでしたからね。タイミングを見て上からはたいたり、肩越しにまわしを掴むなどしていたが、体格を生かしていたとは言い難い。ただ、最近は突っ張りも覚え、徐々に内容もよくなってきた。まだ粗削りだが、技を磨き、スピードもつけば化ける可能性はあります」(若手親方)

 来日7年目だが、日本語の習得には苦戦中。兄弟子が「通訳」を務め、難しい質問になると獅司が、「トランスレーター(通訳)!」と助けを求めるが……。

「兄弟子だって日本語しかしゃべれませんから。例えば『今日で勝ち越しが決まったが、今の心境は?』という質問だと、兄弟子が『今日、勝った。気持ちは?』など極力易しい日本語で聞き直す。それに『うれシシ』など、しこ名をもじって返答する」(前出の親方)

 ウクライナの両親には欠かさず仕送りをしている獅司。ウクライナ人幕内力士第1号として、どこまで出世できるか。

▽獅司大(しし・まさる)
●本名はソコロフスキー・セルギイ 
●1997年ウクライナ・ザポロジエ出身
●最高位は現在
●寿司と日本酒が好物

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